注目アニメ紹介:「ガンダム Gのレコンギスタ」特別先行版 生みの親・富野由悠季が描く新たなガンダム

映画「ガンダム Gのレコンギスタ」の一場面(C)創通・サンライズ
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映画「ガンダム Gのレコンギスタ」の一場面(C)創通・サンライズ

 人気アニメ「機動戦士ガンダム」シリーズの生みの親として知られる富野由悠季監督が手がける最新作「ガンダム Gのレコンギスタ」の特別先行版が23日に劇場で公開される。「∀ガンダム」以来、15年ぶりに富野監督が手がけるテレビシリーズで、宇宙世紀の次の世紀となる“リギルド・センチュリー(R.C.)”が舞台。軌道エレベーターを守る組織「キャピタル・ガード」のパイロット候補生で主人公のベルリ・ゼナムが冒険する姿を描く。今作は10月から毎日放送(MBS)の深夜アニメ枠「アニメイズム」で放送予定だが、第1~3話をまとめた特別先行版が期間限定でイベント上映される。キャラクターデザインを「交響詩篇エウレカセブン」の吉田健一さん、音楽を「PSYCHO−PASS サイコパス」や「踊る大捜査線」などで知られる菅野祐悟さんが手がけるなど豪華な製作陣も注目を集めている。

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 宇宙移民と宇宙戦争の歴史となった宇宙世紀が終わり、人類は新たな時代「リギルド・センチュリー」を迎えていた。R.C.1014年、地球上のエネルギー源であるフォトン・バッテリーを宇宙からもたらす軌道エレベーター「キャピタル・タワー」が、謎の高性能モビルスーツ「G−セルフ」に襲撃される。タワーを守護する部隊キャピタル・ガードの候補生ベルリ・ゼナム(声・石井マークさん)は作業用モビルスーツ「レクテン」で応戦し、G−セルフを捕獲。G−セルフの操縦者で宇宙海賊の少女アイーダ・レイハントン(声・嶋村侑さん)と出会ったベルリは、特定条件を満たさなければ動かないはずのG−セルフを起動させてしまい……という展開。

 冒頭からいきなり主役機であるG−セルフが追われているシーンから始まるなど、詳細な説明はなしに視聴者をいきなり作品世界へと放り込む。実に富野監督らしい演出で幕を開ける今作は、長編作品としては2005~06年に3部作で公開された劇場版アニメ「機動戦士Zガンダム」以来8年ぶり、テレビシリーズとしては15年ぶりに富野監督自身が「ガンダム」を手がけるというだけでも期待値は高いのに、軌道エレベーターや宇宙海賊、記憶喪失の少女と興味津々なキーワードがちりばめられ期待感は募るばかりだ。G−セルフやG−アルケインをはじめ、これからも多数出てくるであろうモビルスーツのディテールやアクションシーン、未来世界のさまざまなガジェットなども魅力的だが、奥深い人間ドラマ部分にも注目したい。ベルリの成長や記憶喪失の少女との交流、恋愛模様も盛り込まれるなど濃厚な物語が展開する。数々の伏線がどうなっていくか、放送が待ちきれない。TOHOシネマズ日本橋(東京都中央区)ほか全国13館で9月5日までの期間限定で上映。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

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