注目映画紹介:「攻殻機動隊ARISE border:4」 公安9課創設の4部作ついに終結

(C)士郎正宗・Production I.G/講談社・「攻殻機動隊ARISE」製作委員会
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(C)士郎正宗・Production I.G/講談社・「攻殻機動隊ARISE」製作委員会

 士郎正宗さんのマンガを基に、昨年6月から全4話でアニメ化した「攻殻機動隊ARISE」シリーズの最終話「攻殻機動隊ARISE border:4 Ghost Stands Alone」(工藤進監督)が6日に公開される。「攻殻機動隊ARISE」は、主人公の草薙素子や「公安9課=攻殻機動隊」の創設などの知られざる裏側に迫る全4部作のシリーズで、今作はラストを飾るエピソードとなる。デモ活動が激化する街で発生した無差別発砲事件の謎を追う素子たちが、原因となった電脳感染を止めるために奔走する姿を描いている。攻殻機動隊が誕生する瞬間と、謎に満ちあふれたドラマが並行して進むスリリングな展開に注目が集まる。

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 戦後復興の兆しが見え始めた2028年、国外カルテルの利権を巡ったデモ活動が激化するニューポートシティで、警備機動隊による無差別発砲事件が発生。謎のウイルス“ファイア・スターター”による電脳感染が引き金となった事件に、草薙素子(声・坂本真綾さん)率いる独立攻性部隊は事態制圧を図る。しかし事件の裏には“ブリキの少女”・エマ(声・茅野愛衣さん)と“カカシの男”・ブリンダジュニア(声・小野賢章さん)という二つのゴーストが存在があった。陰謀渦巻く真相に素子らが迫っていく……という展開。

 昨年6月から全4部作で公開されてきた「攻殻機動隊ARISE」シリーズも、いよいよファイナルを迎えた。“攻殻”シリーズならではのド迫力なアクションはもちろん、随所にちりばめられた伏線や謎めいた世界観など、シリーズを締めくくるにふさわしい見どころ満載な展開に引き込まれる。新シリーズではあるものの、これまでの「攻殻機動隊」にもあったような過去の名シーンを彷彿(ほうふつ)とさせる場面もあり、オールドファンをも喜ばせる心憎い仕掛けが施されている。新キャラにして第4話における“第2の主人公”ともいえるエマの存在が物語に深みを与えている。黄瀬和哉さんが総監督、シリーズ構成と脚本を作家の冲方丁(うぶかた・とう)さんが務め、「高橋幸宏&METAFIVE(小山田圭吾さん×砂原良徳さん×TOWA TEIさん×ゴンドウトモヒコさん×LEO今井さん)」という豪華アーティストのコラボでエンディング曲「Split Spirit」を担当している。6日からTOHOシネマズ六本木ヒルズ(東京都港区)ほか全国で2週間限定公開。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

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