2013年6月に「FUNKY MONKEY BABYS(ファンキーモンキーベイビーズ、通称ファンモン)」を解散後、今年2月にソロデビューをしたファンキー加藤さんが、初のソロアルバム「ONE」を3日にリリースした。これまでのソロシングル3曲を含む今作は「3人から1人になっての初のアルバム」「この1枚でみんなと一つになりたい=ALL FOR ONE」という意味をタイトルに込めたという。今月19、20日の日本武道館(東京都千代田区)公演に続き、15年1月からは初の全国ホールツアーの開催を予定している加藤さんに、ソロ活動をスタートさせた思いやソロアルバムについて話を聞いた。
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−−グループを解散してソロ活動を始めた当時の心境は?
それまではFUNKY MONKEY BABYSとして世界とつながっていたけれど、回っている世界から自分がポコッと離れちゃって、でも世の中は変わらず動き続けているっていうことが非常に怖かったんです。音楽業界や広くいえば日本で、自分がいなくても成り立ってしまうその感じが怖かったし、寂しかったっていう。非常にネガティブな感情から(ソロでの)音楽活動を始めましたね。でも、インストアライブツアーでファンの方たちと再会できたのは大きな出来事というか……。ソロ活動のタイミングが早かったので、少しだけ批判もあったりしたんですけど、俺自身が(音楽と関われなくて)死んじゃいそうだったからっていうところでインストアライブツアーに出て、そうしたらたくさんの方が「待ってたよ」と……。ファンキー加藤のソロに懐疑的だった人もライブを見に来てくれたことで、新たな一歩を踏み出せたなという気はしましたね。
−−東京ドーム(東京都千代田区)での解散ライブ直後からスタジオに入っていたそうですが、曲作りはいかがでしたか?
始めた当初は、FUNKY MONKEY BABYSのスタイルを継承するという部分と、ソロなので新しいことをしなくちゃいけないという思いがせめぎ合って迷走した時期もあったんですよ。でも考えてみれば、ファンモンで歌ってた自分こそが理想のアーティスト像だし、ファンモンって音楽の方向性の違いで解散したわけでも、ケンカして解散したわけでもないので、そんなに変わらなくてもいいのかなって。音楽って聴いてくれた人がプラスの感情を生めるものだと思ってるし、僕自身、ファンモンのときからそうですけど、言葉というゴツゴツしたものを最短距離で心に届けようとしているミュージシャンなんです。だから応援歌というものが中心になるし、一人になったからって、急に哲学的な言い回しや比喩(ひゆ)を用いて歌うっていうのはできないなと思ったんです。
−−今作は、解散からさまざまな経験をへて、いろんな感情が湧き出た中で生まれた楽曲たちといえそうですね。
僕の人生で学んできたすべてなんですけど、曲に込めた思いのほとんどは、解散してから今に至るまでというのが大きいですね。今までに経験したことのない喪失感、安堵(あんど)感、喜び……。本来だったら10年ぐらいで出会うはずの感情が、この1年数カ月にギュッと凝縮されていて、そのすべてを反映させたいなという気持ちがあったんです。例えば「終わらない未来」という曲は仮タイトルが「6月3日」だったんですけど、それは東京ドームでの解散の次の日で、そのときの自分に宛てた歌。セカンドシングル「輝け」は、インストアライブ後の握手会のときに、みんなが「仕事がうまくいかない」「学校でいじめられて……」と悩みを打ち明けてくれて、でも10、20秒の握手会の中ではしっかりと答えられなかったので、そのときにはき出せなかった思いを入れました。
−−応援歌以外も、言葉遊びが面白いアップチューン「Good Show」やグッとくるラブソング「愛の言葉」などバラエティー豊かですね。
「Good Show」は非常に下ネタ(笑い)。実はファンモン時代から「勝負パンツ」とか、かなりきわどい下ネタがあって、僕自身、ものすごいドスケベなんで(笑い)。ファンの人たちも、そういう曲をたまには歌わないと「守りに入っちゃったんですか?」って怒るんですよね。なので、やんちゃな男心を忘れてないよっていうのと、単純に楽しいパーティーチューンというので、クスッと笑えるものもあった方がいいかなと。あと「愛の言葉」は現状、詞先(詞を先に書いてそれに曲を付ける手法)で作った一番の最高傑作! イメージとしては、結婚披露宴のエンドムービーってあるじゃないですか。2人の写真や、それこそ当日の写真も組み込まれるような。あのBGMで使ってほしいな、みたいな。
−−アルバムを1枚作り終えて、改めてグループ時代の10年間がどんな意味を持つものだったと感じていますか?
例えば7、8割ぐらいの力でライブをやってイマイチ盛り上がらなかった場合、俺がもっと全力でやればよかったんだけど、失敗の芯の部分が分からない。でも全力でやったライブが盛り上がらなかったら、曲順がいけなかったのか、MCがダメだったのか、ピンポイントで分かりますよね。それを学んだ10年間でした。だから今回、9曲目の「CHANGE」にしても、アルバムにもう少し熱さがほしいと思って期限ギリギリに無理に入れて、レコーディングのその日に歌詞を書いたり。もうこれ以上のことはできないっていうぐらいまでに全力でこの1枚を仕上げました。全力で頑張るって、悪くないっすよ。
−−今回、楽曲の中に「夢」という言葉が多く登場していますが、加藤さんの夢は?
一番のデッカイ夢は東京ドーム(のステージ)にまた上がること。東京ドームが今、僕の中ではちょっと悲しい思い出が残る場所になっちゃってるんで、その思い出を塗り替えたい。ファンモンのときも、一生懸命やってきた日々があってそれがかなって、僕自身、頑張れば報われるというのを体感しちゃったんで、頑張っていけばたどり着けるのかなっていうふうには思ってるんですよ。
<プロフィル>
1978年12月18日生まれ、東京都八王子市出身。2006年にFUNKY MONKEY BABYSのメンバーとしてシングル「そのまんま東へ」でデビュー。13年6月の東京ドーム公演をもってグループ解散。14年2月にシングル「My VOICE」でソロデビュー。加藤さんが初めてハマッたポップカルチャーは「光GENJI」。「小学校3、4年のとき、光GENJIが全盛で、文房具とかもみんな光GENJIグッズだったんです。かーくん(諸星和己さん)のグッズを持ってるだけでモテる、みたいな。みんなハチマキをしてローラースケート履いていて、インパクトは相当ありましたね」と話した。
(インタビュー・文・撮影:水白京)
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