注目映画紹介:「クローバー」 武井咲&関ジャニ∞・大倉で描くラブコメディー

映画「クローバー」のワンシーン (C)2014 映画「クローバー」製作委員会 (C)稚野鳥子/集英社
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映画「クローバー」のワンシーン (C)2014 映画「クローバー」製作委員会 (C)稚野鳥子/集英社

 女優の武井咲さん、人気グループ「関ジャニ∞」の大倉忠義さんの共演で、稚野鳥子さんの少女マンガを実写化した「クローバー」(古澤健監督)が1日に公開される。原作は、華やかなホテル業界を舞台に、平凡な会社員とエリート上司の社内恋愛を描くラブコメディーで、コミックスの累計発行部数は888万部を突破している。今作では武井さんが入社2年目の会社員を、大倉さんがドSの上司という、何もかも正反対ながらも引かれ合う2人を好演。スタッフは古澤監督、脚本を手がけた浅野妙子さんはじめ、武井さんが主演した映画「今日、恋をはじめます」チームが再集結した。

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 ホテルに勤務する入社2年目の会社員・鈴木沙耶(武井さん)は、持ち前のピュアな性格を生かして日々、仕事に奮闘する中で、イベント企画部への異動が決まる。配属先では冷静沈着で頭が切れるエリート主任・柘植暁(大倉さん)の部下となるも、沙耶はミスをくり返し怒られてばかり。ある日、沙耶は柘植から交際を申し込まれる。思いがけない出来事に戸惑う沙耶だったが、今度は中学時代に思いを寄せていたハルキ(永山絢斗さん)と再会。沙耶の心は2人の間で激しく揺れ動く……というストーリー。

 見どころはなんといっても武井さんと大倉さんの演技だ。やる気は大いにあるのに要領が悪く失敗ばかりの沙耶が、ツンデレな彼氏の柘植に振り回されるというラブコメなのだが、武井さんが持つキュートな魅力や意外にもしっくりくる大倉さんのドS ぶりが見事にはまり、ときめきを感じさせつつ、随所で笑わせてくれる。特に大倉さん演じる柘植は、キツイ発言ばかりなので冷たい人間に思われがちだが、その裏に隠し持つ優しさや温かみが大倉さんの印象的な低い声によって表現されている。少女マンガの王道を行くシチュエーションが随所にあるだけに、若い世代向けかと思いきや、社内恋愛が題材なだけにラブシーンはもちろん、シリアスな展開からコメディー要素まで盛り込まれ、大人が見ても十分に楽しめる。関ジャニ∞が歌う主題歌「CloveR」が流れるエンドロールまで、女性がキュンキュンする“すてき”が詰め込まれた作品だ。TOHOシネマズ日本橋(東京都中央区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

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