注目映画紹介:「インターステラー」 未知の世界が眼前に広がるノーラン監督最新作

(C)2014 Warner Bros. Entertainment,Inc.and Paramount Pictures.All Rights Reserved.
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 映画「ダラス・バイヤーズクラブ」(2013年)で米アカデミー賞主演男優賞に輝いたマシュー・マコノヒーさん主演の映画「インターステラー」が22日から全国公開される。新生バットマンシリーズを手掛けたクリストファー・ノーラン監督が、実弟ジョナサン・ノーランさんと書き上げた脚本を映像化。深淵なストーリーを斬新な映像スタイルで撮ることを好むノーラン監督らしい、驚きに満ちたSF大作に仕上がっている。アカデミー賞女優のアン・ハサウェイさんが出演するほか、ジェシカ・チャステインさん、マイケル・ケインさんらが共演している。

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 深刻な環境汚染と土壌の枯渇によって地球の寿命が尽きかけている中、元NASAのテストパイロットでエンジニアのクーパー(マコノヒーさん)は、かつての恩師(ケインさん)から、居住可能な惑星を探すというミッションへの参加を請われる。クーパーは、人類の未来を守るために、生きて帰れる保証のないそのミッションに参加することを決意。生物学者のアメリア(ハサウェイさん)らとともに、前人未到の未開の地へと旅立つ……というストーリー。

 作家の桜坂洋さんは自身の小説が映画化されたとき、その映画を見る際の心構えを、「考えるな、感じろ」と話していたが、その言葉が今作にもそっくりそのまま当てはまる。上映時間2時間49分の壮大な話だ。その間、そこで起きることを目撃し、息をのみ、一喜一憂しながらクーパーの帰還を心から願った。「ワームホール」や「バイナリーコード」といった専門的な言葉に首をかしげながらも、眼前に広がる未知の世界にぼう然としたり、ときめいたりした。TARS(ターズ)やCASE(ケース)といったロボットが、よくあるロボットの形をしていないことに驚かされ、「2001年宇宙の旅」(1968年)を彷彿(ほうふつ)とさせる場面には胸を熱くさせられた。「インセプション」(10年)を見たときもそう思ったが、つくづく、ノーラン監督の頭の中は一体どうなっているのだろうと思わずにはいられなかった。22日から新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほか全国で公開。(りんたいこ/フリーライター)

 <プロフィル>

 りん・たいこ=教育雑誌、編集プロダクションを経てフリーのライターに。映画にまつわる仕事を中心に活動中。大好きな映画はいまだに「ビッグ・ウェンズデー」(78年)と「恋におちて」(84年)。

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