シェネル:ドラマ「ディア・シスター」の主題歌を書き下ろし「愛とはハピネスだと知ってほしい」

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 「ベイビー・アイラブユー」や映画「BRAVE HEARTS 海猿」(2012年)の主題歌「ビリーヴ」のヒットで知られる米国在住の歌手、シェネルさんが、ニューシングル「Happiness」を19日にリリースした。タイトル曲はフジテレビ系ドラマ「ディア・シスター」の主題歌としても話題のミディアムバラードで、姉妹間の愛情をテーマにしたドラマにおいて、物語に一層の豊かさと深みを添えている。自身初のドラマ主題歌となった書き下ろしの新曲について、またドラマにまつわる話、日本に滞在中の生活などについてシェネルさんに聞いた。

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 −−シンガーを目指すようになったきっかけは?

 14歳ごろからバンドをやっていて4、5年続けていたんですけど、高校を卒業する時に、母に「地元の大学のコンテンポラリーミュージック(現代音楽)の学部を受けてみなさい」って勧められて。実は、セオリー(理論)というか筆記は全部落第点だったんですけど、ボーカル力というところで入れてもらったんです。2年間のコースで、セオリーはもちろん、ピアノのクラスあり、ボーカルレッスンありの総合的な音楽の勉強をしていたんですが、学校の外ではいろんなプロデューサーと仕事をして、デモを作ったり、曲作りの勉強になるようなこともいろいろやっていて、この世界に足を踏み入れるような活動をしていました。

 −−日本では「ベイビー・アイラブユー」(TEEさんの同名曲の英語カバー)や「ビリーヴ」でシェネルさんのことを知った人も多いと思いますが、どんな反響がありましたか?

 例えば最近、日本の空港に着いた直後だったんですけど、ホントに疲れきっていてひどい顔だったところにファンの方が来て、「一緒に写真を撮ってください」って……。あまりに顔がひどかったので、ちょっとためらったんです。というのも、普段はあまりメークをしないんですよね。それなのに自分だって分かったっていうのがビックリしました。

 −−この4年の間で毎月のように日本を訪れているそうですが、日本ではどのように過ごしていらっしゃるんですか? また、日本でこれから行きたい場所は?

 可愛くて小さいお店やレストランを発見するのが結構好きです。あとは自転車でジムに通ったり、皇居まで行ったり。自転車に乗って東京中を回るのが好きだし、スーパーも好き。でも、やっぱり友達とレストランに行ったりするのが好きですね。鉄板焼きは最高! 日本食は、内臓系とイクラ以外は全部好きです。実は温泉に一度も行ったことがないので、寒くなってきたし、これからはいいですね。あと、高い所に登ると、人生を旅したみたいな感じで達成感を感じるので、ハイキングによく行くんです。なので、いつか富士山の山頂まで登ってみたいです。

 −−今回の新曲「Happiness」は、性格が対照的な姉妹の姿を描くドラマ「ディア・シスター」の主題歌として書き下ろされ、シェネルさんは英語詞の部分を作詞されたそうですね。

 男女の愛というものからはちょっと離れて、姉妹や兄弟間、友達同士、家族愛みたいなものをイメージして歌詞を考えました。自分にハピネスをもたらしてくれる人を愛するというイメージの曲で、歌う時は、例えば身近な人との愛情について考えたり、真の愛を見つけられたらいいなって思いながら歌ったり。あと、自分自身が愛する人たちのことを思い浮かべながら歌うこともありますね。歌いながら、いろんな情景が浮かんできます。

 −−シェネルさんはご兄弟はいらっしゃるんですか?

 3歳年下の弟がいて、弟には子供が2人いるんですけど、私のハピネスの対象ですね。私と弟も(ドラマと同様に)正反対だと思います。私はうるさいし、世界中を飛び回っていてキャリアを積んでいるけれど、弟はちょっと内弁慶というか、静かで。結構、器用で頭が良くて、仕事面でも勉強面でも努力家。小さい頃は口ゲンカもあり、取っ組み合いのケンカもしました(笑い)。何が原因でそうなったのかはまったく覚えてないんですけど……。

 −−ドラマも毎週見ていらっしゃるということで、ご自身では自由奔放で天真爛漫(らんまん)な妹(石原さとみさん)タイプ、真面目で不器用な姉(松下奈緒さん)タイプのどちらだと思いますか?

 自分としては両方の要素があるなかなって思うんですよね。妹が持つ原動力みたいなものや情熱、お姉さんが持つ責任感みたいなものはあるんじゃないかなって。

 −−劇中ではオープニングとクライマックスの2回、曲がかかることもあって、しかも絶妙なタイミングで流れますね。

 完璧! パーフェクトマッチです。愛というのは傷つくことだと思う人が多いかもしれないんですけど、愛っていうのはやっぱりハピネスにつながるべきものだと思っているので、例えば愛の中で傷ついたら、その瞬間、それは愛ではないっていうふうに思いますね。この曲を通して、愛というのはハピネスなんだっていうことを知ってもらいたいです。

 <プロフィル>

 1983年3月10日生まれ、マレーシア・コタキナバル出身。現在は米ロサンゼルス在住。2007年にシングル「ラブ・ウィズ・DJ」で世界デビューを果たす。11年、「ベイビー・アイラブユー」の英語カバーでブレーク、12年公開の映画「BRAVE HEARTS 海猿」の主題歌「ビリーヴ」がヒットした。シェネルさんが初めてハマッたポップカルチャーは、5、6歳の時に経験したカラオケ。「父がカラオケ店を経営してたんです。パブみたいなところにカラオケマシーンがあって、ホイットニー・ヒューストンやダイアナ・ロス、カーペンターズなどのバラード系を歌ってました。一番最初に聞いたJ‐POPも、父がカラオケで歌っていた(谷村新司さんの)『昴』でした」と話した。

 (インタビュー・文・撮影:水白京)

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