ケビン・コスナーさん主演の映画「ドラフト・デイ」(アイバン・ライトマン監督)が30日から全国公開される。ドラフト会議といえば日本ではプロ野球でおなじみだが、今作ではアメリカンフットボール(アメフット)のプロリーグNFLのもの。NFLに所属する弱小チームのゼネラルマネジャー(GM)が、選手獲得のために粉骨砕身する姿を、ドラフト会議開始の12時間前から描いていく。
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サニー・ウィーバーJr.(コスナーさん)が、NFLに所属するクリーブランド・ブラウンズのGMに就任して2シーズンが過ぎた。チームの成績は奮わず、ウィーバーは今季こそはと意気込んでいる。そのためには、12時間後に迫ったドラフト会議で大物ルーキーを獲得することが必須だった。会議開始の時間が刻々と迫る中、ウィーバーは、ライバルチームのGMからの提案や、ブラウンズの指名を望む選手らからの売り込みの電話をさばき、時に監督やコーチらと対立しながら動いていく。果たしてウィーバーは、欲しい人材を獲得することができるのか……というストーリー。
アメフットが題材だが、試合風景は回想シーンを除いて出てこない。ドラフト会議の模様(実際のドラフト会議を利用して撮影されたという)と、そこに至る12時間を描いたに過ぎない。しかし、ライバルチームのGMとの駆け引きや根回し、オーナーの横やりやスタッフとの軋轢(あつれき)、さらに狙った選手の隠された人物像など、さまざまなエピソードが盛り込まれ、十分に手に汗握る展開になっている。もう一つの見どころは、端正な風貌に渋みと貫録が加わったコスナーさんの演技を満喫できる点。最近は「マン・オブ・スティール」(2013年)や「エージェント:ライアン」(14年)といった作品での脇役での出演が増え、「これもスターの世代交代か……」と一抹の寂しさを覚えていただけに、今作での彼の活躍はうれしかった。「指名権トレード」や「10分間の指名タイム」といったドラフト会議のルールを利用し、緊張感が持続する作品に仕上げたのは、「ゴーストバスターズ」シリーズ(1984、89年)で知られるアイバン・ライトマン監督。ほかに、ジェニファー・ガーナーさんやフランク・ランジェラさん、エレン・バースティンさんらが出演している。30日からTOHOシネマズ日本橋(東京都中央区)ほか全国で公開。 (りんたいこ/フリーライター)
<プロフィル>
りん・たいこ=教育雑誌、編集プロダクションをへてフリーのライターに。映画にまつわる仕事を中心に活動中。大好きな映画はいまだに「ビッグ・ウェンズデー」(78年)と「恋におちて」(84年)。
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