花燃ゆ:浮上のカギは“キャラ押し”? 濃いキャラぞろいの青春群像劇

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 女優の井上真央さん主演のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」は放送前、「イケメン大河」「セクシー大河」などと話題になっていた。放送がスタートすると、視聴率で苦戦……というニュースばかりだが、「のちに歴史に名を残す若者たちの姿を分かりやすく描いている」という評価もある。同局の小松昌代チーフプロデューサー(CP)はドラマについて「日本を変えていく若者の青春群像劇」と話しており、今後、明治維新の偉人の知られざる青春時代を描くことで、知られざる“キャラ(性質や性格)”の魅力を掘り下げていくという。

 ◇“濃いキャラ”を掘り下げる

 「花燃ゆ」は、幕末の長州藩士で思想家の吉田松陰(伊勢谷友介さん)の妹・文が主役のオリジナル作品。文は長州藩の尊王攘夷(じょうい)派の中心人物・久坂玄瑞(東出昌大さん)と結婚し、久坂が死去した後は、群馬県初の県令(現在の県知事)の楫取素彦(大沢たかおさん)と再婚した人物。文は決して有名人ではないが、松陰の妹だったこともあり、周りには、久坂のほか、高杉晋作(高良健吾さん)、伊藤博文(劇団ひとりさん)ら歴史に名を残す“濃いキャラ”ばかりがいた。

 小松CPによると、「今まで高杉や久坂らのことを詳しく知らなかった人にも分かりやすく、なおかつ躍動的に描いている」といい、キャラの知られざる魅力を掘り下げていく。例えば、高杉は型破り……などというイメージがあるかもしれないが、ドラマでは、高杉をキーマンにしたストーリーの“高杉回”を作り、その回は高杉の若き日の苦悩などをメインで描くことで、各キャラの魅力を伝えていくという。また、毎回、“新キャラ”が登場するような仕掛けもあるといい、小松CPは「毎回、ワクワクできるようにしている」と見どころを説明する。

 ◇“謎の美女キャラ”の井川遥は妖怪的に美しく

 第6回「女囚の秘密」(8日放送)では、井川遥さんが演じる高須久子という“謎の美女”がフィーチャーされる。久子は、寅次郎(後の吉田松陰)が入獄された野山獄の囚人で、名門・高須家の出身だが、歌と踊りに入れ込みすぎたことが親族の反感を買い、入獄させられた人物。小松CPは「久子は、寅次郎が家族以外で初めて心の交流があった女性。寅次郎との関わりを記した資料も残っている」といい、第6話は久子を掘り下げる“久子回”になるようだ。

 また、小松CPは久子について「井川さんがとにかく美しい。獄の退廃的な空気と井川さんの愁いのある雰囲気がマッチして、どこか妖怪的な美しさがある。井川さんが美しいことは分かっていたが、撮影の際、ここまでキレイに色っぽくなるのか……と驚いた」と話すように、井川さんのたたずまいが“謎の美女キャラ”をより魅力的にしているといい、話題を呼びそうだ。

 ◇文のキャラは弱くない!?

 松陰や久坂、高杉などと比較すると主人公・文のキャラが弱い……という声もあるが、夫の久坂が死去した後、毛利家に仕え、姉の寿(優香さん)の死後は、寿の夫だった楫取と再婚するなど波瀾(はらん)万丈な人生だったこともあり、今後のドラマチックな展開が期待される。また、主人公の波瀾万丈な人生を追いつつ、歴史を女性の目線でドラマチックに描く……というのは、女性の支持を集めて大ヒットした2008年の大河ドラマ「篤姫」にも通じるところもあり、展開次第では女性ファンの共感を得ていくことも考えられる。

 今後、ドラマには時代を変えた“濃いキャラ”が続々と登場する。登場人物の“キャラ”を押し出して、いかに魅力的に描くかが、ドラマの浮上のカギになるのかもしれない。

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