女優の関めぐみさんが主演を務める映画「迷宮カフェ」(帆根川廣監督)が7日に公開される。今作は、骨髄移植をテーマに、人里離れたカフェを訪れる人々と女性店主によるミステリアスながらユーモアも交えた人間ドラマが展開する。謎めいた店主を関さんが、女優の市川由衣さんや元格闘家の角田信朗さん、俳優の藤原薫さんらがカフェの常連客を演じる。骨髄移植を通して人と人の絆がじっくりと丁寧に描かれている。
ウナギノボリ
小芝風花、実写映画「魔女宅」から10年
落ちぶれた週刊誌の記者・榎木田(大迫一平さん)は、訪れた客が次々に失踪(しっそう)するといううわさがある人里離れた山奥の古びたカフェを訪れる。カフェの主人・マリコ(関さん)は明るく活発な印象だが過去は謎で、榎木田は客を装って調査を始める。おもな常連客は、気弱なボディビルダーの松浦(角田さん)、婚約者に逃げられたアスカ(市川さん)、頭脳明晰(めいせき)で無差別殺人を計画していたというスグル(藤原さん)の3人。調査を進めるうちに次第にカフェとマリコの秘密が明らかになっていき……というストーリー。
山奥にある古びたカフェの客が次々と失踪するという怪しげなうわさを探偵役さながらに登場人物が調査を進めていくなど、とっかかりはシンプルなミステリー調だ。タイトルから連想するに、さまざまな事件が展開してくのかと思いきや、そこに描かれているのは人と人との絆の物語だった。マリコが営むカフェは自殺志願者を募っているという設定で、秘密を抱えた常連客らが骨髄移植を通して人や命のつながりを実感していく姿には不覚にも涙してしまった。今作は実際に娘を急性骨髄白血病で亡くした母親が骨髄バンクの少なさや骨髄移植に関する誤解や偏見を経験したことがきっかけで作られたという。骨髄移植について啓蒙(けいもう)したいという思いが込められているのはもちろんだが、説教じみておらず、角田さんのユーモラスな演技など、軽やかさと爽やかさを漂わせた雰囲気が心地いい。サスペンスフルなスパイスを利かせながらも最後は感動に包まれる。タイトルにいい意味でだまされた。7日から角川シネマ新宿(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)
<プロフィル>
えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。
シンガー・ソングライターのVaundyさんが昨年11月から今年1月まで実施した全国ツアーのファイナル公演の模様が、5月10日から期間限定でTOHOシネマズ日比谷(東京都千代田区)…
俳優の森七菜さんがこのほど、映画「四月になれば彼女は」(山田智和監督)の公式インスタグラムに登場。ミニボトムからヘルシーな美脚を披露した。
2021年公開の映画「ゴジラ vs コング」の続編となる「ゴジラ x コング 新たなる帝国」(アダム・ウィンガード監督、4月26日公開)の最新予告映像が3月27日、YouTube…
3月25日に発表された22~24日の映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)によると、クリエーターの雨穴さんのミステリー小説を石川淳一監督が映画化した「変な家」が2週連続で首位を…