脚本家の橋田壽賀子さんが10日、東京都内で行われた第23回橋田賞の授賞式に出席した。同日、90歳の誕生日を迎えた橋田さんは「卒寿ですから、脚本も卒業します」とジョーク交じりに語り、橋田賞を受賞したNHKの連続テレビ小説(朝ドラ)の「花子とアン」のスタッフに「(同作は)すごく評判いいのよね」と褒め、「(今後)私に朝(ドラ)書かせていただけないですよね」と控えめにラブコールをしていた。
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橋田さんは「花子とアン」について「実は全然拝見していないんです。申し訳ありません」と同番組のスタッフに詫び、その理由を「朝(ドラ)のお仕事はもう来ることはないだろうと思ったら、見る気しないの」と話していた。橋田さんは、これまでに「おしん」「春よ、来い」などの朝ドラの脚本を手がけている。
橋田賞は、放送文化に大きく貢献した番組や人物を表彰しようと1993年に橋田文化財団が創設した賞。今回は「花子とアン」、「ドクターX~外科医・大門未知子」(テレビ朝日系)、「おやじの背中」(TBS系)、山田太一ドラマスペシャル「時は立ちどまらない」(テレビ朝日系)の4作品と、「相棒」(同)などの脚本を手がける輿水泰弘さん、岸部一徳さん、沢口靖子さんが選ばれた。新人賞は杏さん、特別賞は関口宏さんが受賞した。大賞は該当なしで、受賞者には置き時計と100万円が贈呈された。
授賞式には、岸部さん、沢口さん、杏さん、関口さんのほか、「ドクターX」に出演していた西田敏行さんや「時は立ちどまらない」の脚本を手がけた山田太一さんらも出席。受賞者はステージ上で口々に橋田さんの誕生日や卒寿を祝福し、山田さんは「橋田さん、90歳になるんですね。僕は81歳になりまして。いつか追いつこうと思っているんですけど……」と話して、出席者の笑いを誘っていた。