仲間由紀恵:舞台裏でも親友・吉高と「お嬢様言葉」

「花子とアン」に出演する仲間由紀恵さん=NHK提供
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「花子とアン」に出演する仲間由紀恵さん=NHK提供

仲間由紀恵さんが演じる、NHK連続テレビ小説「花子とアン」の吉高由里子さん演じるヒロイン・花子の親友の葉山蓮子が21日の放送回から登場する。2度の結婚ののち、年下の青年と駆け落ちする蓮子の人生について、仲間さんは「つねに壁ばかり。回が進むごとに彼女につらくあたる運命の歯車が回っているような気がする」と語る。今回の役作りや、唯一の「光であり、生きがい」と語る花子との印象的なシーンなどについて仲間さんに聞いた。

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 ドラマは、モンゴメリの名作「赤毛のアン」の翻訳者・村岡花子の明治・大正・昭和にわたる波瀾(はらん)万丈の半生を、ドラマ「Doctor−X」(テレビ朝日系)などの中園ミホさんの脚本で描く。原案は、花子の孫・村岡恵理さんの著書「アンのゆりかご」。仲間さん演じる蓮子は、14歳で結婚するも実家に戻り、24歳で女学校に編入。その後、福岡の石炭王と政略結婚したが、愛のない結婚生活に苦しみ、年下の青年と駆け落ちするというスキャンダルを起こす。

 ◇役作りは「大きな頭」

 蓮子について「伯爵家で育てられ、女学校では周りより8歳年上ということもあり、とても高飛車な存在。同級生たちにはきつくあたり、先生にも失礼な態度をとる。気が強く、あの時代の女性にしては珍しく強い意志を持っている人」と表現する仲間さん。役作りは、実在の人物をモデルにしているため、「資料から、衣装やヘアスタイルを参考にしている」といい、「自分の髪の毛を結っているんですが、他の方より頭を大きく作ったり、衣装も写真を見るといいものをたくさん着ているので、着物や飾りをいいものを身に着けてみたりして彼女の像を作っています」と語る。

 また、「お嬢様ならではの言葉遣いやしぐさ」も大切にしている。「『ごきげんよう』『ごめんあそばせ』という使い慣れない言葉をリアルに感じてもらえるように、心がけて話しています」と語り、そのため、女学生役の共演者とも普段からあえて使うようにしているという。「吉高さんも、会うと『蓮子さま、ごきげんよう』とか、普段からそういう言葉を使ったりしていますね」と笑顔で舞台裏を明かす。

 ◇女学校時代は「かけがえのない時間」

 そんな吉高さん演じる花子は蓮子の生涯の親友として描かれるが、一緒に過ごした女学校時代を「結婚生活が幸せでない分、彼女にとってかけがえのない大切な時間だった」と話し、「親族にも自分を理解してくれる人がいない。そのように育った蓮子としては(女学校は)光のような場所だった」と分析する。

 「最初は花子のこともただの年下」と思っていた蓮子だが、花子と一緒にお酒を飲む「ぶどう酒事件」を起こしたことで友情が深まったと仲間さんはいい、さらに「学校行事の劇中劇のシーンが印象的だった」と振り返る。「本番前にはなちゃんが蓮子のことを励ますシーンは感謝というか、涙が出るくらいうれしいシーンになったと思います」と語る。

 ◇仲間にとっての親友は…

 その後、政略結婚した蓮子は、一時、花子との関係が途絶えるが、再び友情が復活する。仲間さん自身、友だちとは「自分から連絡をあまり取るタイプではない」というが、「半年に一度連絡するような友だちもいますが、毎日忙しく過ごしている中、ふとしたときに『元気かな?』と思える、そして久々に連絡を取っても時間のブランクを感じない空気を持っている友だちがいることは幸せなことだと思いますね」と話した。

 また親友の定義を「長く付き合えば付き合うほど、その人の人生によりかかわっていることだと思うので、距離感の近さは、恋人以上のものがお互いにあると思う」と話す。それを踏まえて、花子と蓮子の関係性について「蓮子の持つ孤独な裏側と、はなちゃんがどんなふうに寄り添って、生涯の腹心の友になるかというところも見てほしい」と見どころを語った。

 「花子とアン」は、NHK総合で毎週月~土曜午前8時ほかで放送中。全156回。

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