台湾出身の5人組バンド「Mayday(メイデイ)」が、約1年ぶりのニューシングル「YOUR LEGEND~燃ゆる命~」を17日にリリースした。タイトル曲は、日本テレビの音楽番組「バズリズム」の6月のオープニングテーマとしてもおなじみの骨太なロックチューンで、カップリングには、B’zの松本孝弘さんがギターで参加した「追憶のナインボール」も収録されている。8月28、29日には初の日本武道館(東京都千代田区)公演を開催することも決定し、ますます日本での活躍の場を広げるMaydayのメンバーに、ニューシングルの話や武道館公演への意気込みを聞いた。
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新曲「YOUR LEGEND~燃ゆる命~」は、原曲が「將軍令」というタイトルで、オリジナルバージョンの作詞・作曲はボーカルの阿信(アシン)さんが手掛けた。「人生の中ではいろんな人の命令を聞いて生きてきたと思うけれど、重要な決定をする時は、自分の心の声を聞くことが後悔しないチョイスになるんじゃないか」という思いが込められた歌詞で、日本のシングルでは、原曲の世界観を踏襲する形で日本語の訳詞が書き下ろされた。ギターの怪獣(モンスター)さんは「日本語の発音のせいか、阿信も結構、激しく歌っている感じで、情熱を感じさせる曲になっているんじゃないかなと思います」と日本語バージョンの印象を語る。
ベースの瑪莎(マサ)さんは、曲の聴きどころを「前半には日本のお祭りの太鼓みたいな音が入っているんですけど、僕もゲームの『太鼓の達人』で遊ぶのが好きなので(笑い)、日本にこういう音があるのは知っていて、盛り上がれるポイントなんじゃないかなって思います」とコメント。8月の日本武道館のステージでも披露する予定だということで、ギターの石頭(ストーン)さんは「日本語で歌うことで、違うアレンジにチャレンジしたい」と意欲を見せ、ドラムの冠佑(ミン)さんも「コンサートで演奏するのが楽しみ」と期待に胸をふくらませる。
2曲目の「追憶のナインボール」は、怪獣(モンスター)さんがメインボーカルを務め、日本語で歌うことに初挑戦したバラードだ。ボーカルの阿信さんはコーラスでサポートというスタイルをとっている。初の日本語でのレコーディングについて「新鮮だったけれど、緊張した」と語る怪獣さんだが、阿信さんは「日本語の発音を直されたのは、僕は十数回だったけど、彼はたった1回(笑い)」と明かし、怪獣さんの日本語のうまさに舌を巻く。
また「追憶のナインボール」では、本来はギター担当の怪獣(モンスター)さんがボーカルをとるということで、メンバーとも親交があるB’zの松本さんにギターでの参加を依頼。怪獣さんは「思い切って、憧れの存在である松本さんにお願いしたら、あっさり『いいよ』と言ってくれました」と笑顔で共演の経緯を振り返る。松本さんは楽曲の間奏とアウトロ(後奏)でギターを演奏しており、瑪莎さんは「ちょっと悲しみを感じるような曲だけれど、松本さんのギターソロによって、雲の合間から太陽が出てきて晴れたような明るい気持ちになって、勇気をもらいました」と曲の仕上がりに感激したようだ。
そして、8月28、29日には日本武道館で2日間連続公演を行うことが決定。メンバーも小さい頃からJ-POPやJ-ROCKに親しんできたそうで、「日本のアーティストにとって日本武道館は聖地かもしれないけれど、(自分たちのような)海外のアーティストにとっては、さらに聖地の中の聖地」(石頭さん)と語り、武道館公演が決まったと最初に聞いた時は「冗談かと思った(笑い)」(冠佑さん)というほど驚いたという。Maydayにとっても念願の武道館ライブであり、現在は曲目や演出を構想中。瑪莎さんは「ベストを尽くして演奏したいと思ってるので、応援してほしい」、冠佑さんは「できるだけ多くの曲を演奏できたらと思います。楽しんでほしいです」と日本のファンにメッセージを送った。
<プロフィル>
メンバーは、ボーカルの阿信(アシン)さん、ギターの怪獣(モンスター)さんと石頭(ストーン)さん、ベースの瑪莎(マサ)さん、ドラムの冠佑(ミン)さんの5人。1999年に台湾でデビュー。2011年にリリースしたアルバム「第二人生」が、金曲奨(台湾グラミー賞)で6部門を独占。12年4月に中国・北京国家体育場(鳥の巣)で2日間連続公演を開催した。14年6月には、日本で佐藤健さん主演のフジテレビ系ドラマ「ビター・ブラッド」の主題歌となるシングル「Do You Ever Shine?」をリリースした。
(インタビュー・文・撮影/水白京)