国枝慎吾選手:目指すはウィンブルドン3連覇 カギは「攻撃」で初戦から「タフな試合になる」

ウィンブルドンテニス3連覇を目指す国枝慎吾選手 写真:Getty Images
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ウィンブルドンテニス3連覇を目指す国枝慎吾選手 写真:Getty Images

 英国ロンドンで開催中のテニスの4大大会(グランドスラム)の一つ、ウィンブルドンテニスの車イステニス部門でダブルス3連覇を目指す日本の国枝慎吾選手。フランスのステファン・ウッデ選手とペアを組み試合に挑む国枝選手に、現在の調子や芝コートへの対策、3連覇への意気込みなどを聞いた。

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 --コートの芝の感触はいかがですか? また現在の調子は?

 車イスで芝の上を動くのはすごく難しいことなので、戸惑いましたけど、日に日に良くなってくると思います。コンディションも十分整っていますし、テニスも調子は悪くはないので、これからあと3日、4日の間に調子を上げていって、最高のプレーをしたいなと思います。  

 --芝にアジャストするためには、どこに重点を置いていますか?

 やはり、バウンドがイレギュラーしやすいのが芝の特徴なので、我々は2バウンドまで許されていますけど、待っていると2バウンド目がよりイレギュラーしやすくなってしまうんですよね。なので、できるだけ1バウンドで捉えたり、あまりボールを待たないで、どんどん攻撃していくことがカギになるかなと思います。

 --サーブの動作を動画にとってチェックしていましたね。

 ベースラインのあたりっていうのは、芝もはげて土になっているんですけど、土がクレーコートの土より柔らかいんですよね。後ろに寄りかかった時に後ろのタイヤで、土を掘ってしまうので、チェアがすごく不安定な状態でサーブを打たないといけなかったりするので、その辺の対策を今日はコーチと話し合いながら進めていました。

 --ボレーの練習もかなりしていましたね。

 芝でダブルスだけの大会なので、最後はネットで仕留めるような、プレーをしていきたいと思いますし、そうなるとこちらのリズムになってくると思います。 

 --芝では普段と違う体の動きをしますか?

 一番はチェアが進まないといったところで、テークバックを取る時間がなかったり、無理な体勢で打たされることが多くなってくると思うんですよね。それをどう対応していくかってところが、重要になってくると思います。

 --ウィンブルドンは来年からシングルスも行われるそうです。

 やっぱり意識しますね。芝で動くのが今まで大変だったので、ダブルスしかなかったんですけど、シングルスができてどういったプレーをすれば芝で有効なのかってところを今は模索しているところです。今回、ダブルスだけですけど、せっかく芝でやる機会があるので、来年のことも頭に入れながら今年は過ごそうかなと思います。

 --芝の上でのプレーのどの部分を楽しんで見ればよいですか?

 スライスのショットだったり、ドロップショットが有効になってくるのは健常者と同じですし、バックではトップスピンが主流ではありますけど、あえてみんなスライスで勝負にくると思うので、その辺は楽しんでもらえたらなと思います。  

 --ウィンブルドン3連覇に向けた意気込みを。

 ここはトップ4しかプレーできないので、初戦からタフな試合にはなりますけど、ウッデ選手と力を合わせて一戦一戦勝っていきたいと思います。

 ※ウィンブルドンテニスの模様はWOWOWライブで13日まで連日生中継される。車イステニス部門はグランドスラム単複38回の優勝を誇る国枝選手と、女子シングルス2位、同ダブルス1位の上地結衣選手の試合を中心にピックアップ。放送に先行してWOWOWメンバーズオンデマンドでライブ配信する。国枝選手が出場予定の車イス男子ダブルス準決勝は11日に行われる。

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