麻生久美子:地味役との共通点は「正直で頑固」

生き方などについて語った麻生久美子さん
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生き方などについて語った麻生久美子さん

 女優の麻生久美子さん(37)が出演し、長谷川博己さんが主演する映画「ラブ&ピース」(園子温監督)がこのほど、公開された。麻生さんは、長谷川さん演じるうだつの上がらないサラリーマンの鈴木良一に思いを寄せられる寺島裕子を演じている。麻生さんに役との共通点や生き方について聞いた。

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 ◇地味な役に共通点

 穏やかな口調で、時折、冗談を交えながら、笑顔でインタビューに応じた麻生さん。その姿や物腰は、まさに「可愛らしい大人の女性」だ。

 今回演じた裕子は、眼鏡をかけ、白髪交じりの髪を下ろし、ロックTシャツなどを着た“窓際社員”で、麻生さん自らが「今までで一番地味な役」という役どころ。自身とはまるで共通点がないように見えるが「(裕子も自分も)自分に正直で、ある意味、頑固(がんこ)。そういう感じが似ていると思います」と明かす。

 劇中では、長谷川さん演じる鈴木がデパートで一匹のカメに出会ったことをきっかけに、人生が大きく変わっていく様子が描かれる。そんな奇跡的な出会いについて聞くと、「今村昌平監督に出会ったこと」と振り返る。

 麻生さんは1998年に今村監督の映画「カンゾー先生」に出演し、日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、新人俳優賞など数々の賞を受賞した。「今村監督に出会ったことで、私はこの世界にいると思っています。あれは奇跡的な出会いでした」と力を込めた。

 ◇マイナスを認めてプラスに

 また「可愛らしい大人の女性」でいるための心掛けを聞くと「自分では意識をしていないので、難しいですね……」と断りながら、「自分に正直でいることの大切さはあるかもしれない」という。

 仕事やプライベートで「周りに合わせすぎない。自分らしさを出すことはとても大切なことだと思います」と話し、自分らしさは「思っていることを素直に言えば、出るもの」と考えている。

 中でも「(自分の)マイナスな点を、きちんと認める。それは私らしいかもしれないですね」と挙げ、「認めて、プラスに変えるために明るく努力しています」という。

 そして、「会話の中で知らないことがあったら、素直に聞いてみる。年齢的に恥ずかしいこともありますが、そういうこと(知らないこと)をそのままにしないというのは、小さいことですが、大事なことだと思います」と話した。

 <プロフィル>

 あそう・くみこ。1978年6月17日生まれ。千葉県出身。1995年の映画「BAD GUY BEACH」(あいかわ翔監督)で映画デビュー。98年の「カンゾー先生」(今村昌平監督)で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、新人俳優賞をはじめ、数々の映画賞を受賞した。7月19日から連続ドラマ「ナポレオンの村」(TBS系、日曜午後9時)に出演する。

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