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岡田将生:映画「ストレイヤーズ・クロニクル」でアクション初挑戦 「ずっと避ける練習をしていた」

映画
映画「ストレイヤーズ・クロニクル」で主演を務めた岡田将生さん

 俳優の岡田将生さんの主演映画「ストレイヤーズ・クロニクル」(瀬々敬久監督)が全国で公開中だ。原作は本田孝好さんの小説で、「ヘヴンズストーリー」(2010年)や「アントキノイノチ」(11年)で知られる瀬々監督がメガホンをとった。極秘実験により生み出された特殊能力を持つ若者たちの戦いを描いたアクション大作。岡田さんのほか、染谷将太さんや松岡茉優さんら若手俳優に加え、伊原剛志さん豊原功補さんらが脇を固める。主人公で未来が見える男・昴を演じた岡田さんに、作品の印象や初挑戦となったアクションについて聞いた。

 ◇昴の葛藤に自身と重なる部分

 完成した映像を見た岡田さんは「客観的に見られない部分はもちろんある」と前置きしつつ、「瀬々監督がアクションをやるというのが一つびっくりしたポイント」だという。続けて、「でもその中にはアクションだけではなく、ちゃんと人間ドラマもあって、若者が悩んだり葛藤している姿がはかなくも美しい、すてきな映画だと思いました」と絶賛する。

 岡田さんが演じる昴は極秘機関の実権により誕生した特殊能力者。「特殊能力系というと非日常的なものだと思ってしまいがちですが……」と岡田さんは切り出すも、「今回の世界観では非日常の中にも日常的な部分があり、日常的な部分の共感できる部分がものすごくあった」と強調する。その結果、「原作も読みましたし、原作の中にキャラクターの外見も描かれていたので、役作りはイメージしやすかった」と振り返る。

 映画では若者特有の葛藤が印象的に描かれているシーンが多数あるが、「監督には常に『葛藤していてほしい』と言われていた」と岡田さん。続けて、「昴が自分の未来や家族であるチームのことを考えている姿といった“葛藤する青年”を、愚直に演じようというのは、常に意識していた」という。

 そんな昴について、「生まれたときから命の時間が決められているという怖さと戦いながらも、チームを守っていかなくてはいけないというプレッシャーの中で生きているのに、希望を求めている姿がカッコいいし、美しいと思う」と表現する。そして、「僕も常に葛藤しながら仕事をしていて、毎回毎回、迷いながら本当にこれでいいのかとか、これじゃだめだろうとか自分に問いかけながらやっているので、僕自身重なる部分がある」と理解を示し、「そういうのを生かしながら、苦しみながら演じた」と明かす。

 ◇初のアクション挑戦には謙遜

 今作で岡田さんはアクションに初挑戦しているが、「今回の役は受け手で、自ら手を振るう役ではない」と説明し、「どちらかというとずっと避ける練習をしていた」という。昴が3秒先が見えるという能力を持つため、避け方もこれまでにはないような動きだったそうだが、「僕自身、(アクションだけでなく)避けるのも初めてだった……」と言って笑い、「ケンカのシーンとかもこれまであまりなかったので、常に新鮮で勉強させてもらったという感じです」と語る。

 独特の“避け方”について岡田さんは、「3秒先まで見えるというのはどこまでなんだろう」と考え、「素直にパンチがくる方向から避けたとなると、3秒先が見えている設定があまりうまく伝わらない。ただ避けているだけになってしまうのでは」と試行錯誤した。アクションをやったことがなかった岡田さんは、「どういふうに見えるかをビデオカメラで撮って、アクション部の方々と映像を見ながら動き方を話し合いました」と打ち明ける。

 共同作業で作り上げていったアクションの見どころは、「自分のアクションはあまり普通に見られないので、なんとも言えない」と謙遜するも、「一生懸命アクション部の方々と作ったものなので、自画自賛まではいかないですけど、頑張ってよかったというふうには素直に思いました」とアピールする。

 ◇年下俳優との会話に苦労

 今作のメインキャストは学を演じる染谷将太さんはじめ、成海璃子さんや松岡茉優さん、白石隼也さんなど岡田さんと同世代の若い俳優が多数出演している。「チームを温かい空気にして、みんなでしゃべろうとコミュニケーションを常にとっていた」と話す岡田さんは、「自分が年上だったのはこれまでなかったことだったので新鮮」と喜ぶも、「10歳くらい年齢が離れている子もいて、今、はやっているものの話題で話についていけない自分がすごく寂しかった」と年齢差を感じたエピソードを明かし笑う。

 撮影の合間での会話では遅れを取ったものの、「僕より10歳年下の俳優さんの芝居を見てすごく刺激を受けた」と真摯(しんし)に語り、さらに、渡瀬役の伊原剛志さんや井坂役の豊原功補さんらベテラン俳優陣に対しても、「その中で伊原さんや(石橋)蓮司さん、豊原さんが出てくるとまた現場の空気が変わり、僕自身それを新鮮に受け止めて愚直にやらせてもらった」と感謝する。そういった現場の空気が好循環となり、「その場、その場で考えて考えて感じて昴をやろうというふうに意識してやることができました」と言い切る。

 ◇「3秒あれば世界は変えられる」が裏テーマ

 岡田さんが初めてはまったポップカルチャーは、「『千と千尋の神隠し』を4回ぐらい見に行きました」といい、「初めて映画館に見に行った作品かもしれない」と岡田さん。「4回とも映画館で見るぐらいはまっていました」と続け、「今、見てもジブリ作品は(見るたびに)感じることや見え方ががどんどん変わっていくからすごい」と魅力を力説する。

 今作に登場する昴らを「非日常的な話かもしれないですが、案外いてもおかしくないのでは」と存在の可能性を指摘し、「日常的な会話などもあるので、そんなに異空間という感じはしない」と話す。岡田さん演じる昴の見どころは、「敵対する学(染谷さん)のチームとの相反する部分というか関係性を芝居やアクションを含め、ちょっとずつ変化していく姿を見てほしい」とメッセージを送った。

 ちなみに、実際に3秒先が読める能力があったら……と聞くと、「ヒールを履いた女の子が前を歩いていて、つまずくと思ったら助けてあげたい」と言いつつ、人懐っこい笑顔を見せる。「3秒は短いようで長いと思うし、3秒あれば世界は変えられるというのは作品の隠れたテーマ」と説明し、「僕もそうだと思うし、能力がなくてもそれに気づけるか気づけないかでだいぶ違うのでは」と語った。映画は全国で公開中。

 <プロフィル>

 1989年8月15日生まれ、東京都出身。2006年にテレビCMでデビュー後、同年ドラマ「東京少女」(BS‐i)でドラマデビュー。その後、ドラマ「生徒諸君!」(テレビ朝日系)、「花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス」(フジテレビ系)、「ST 赤と白の捜査ファイル」(日本テレビ系)など、映画では初主演作「ホノカアボーイ」(09年)や「重力ピエロ」(09年)、「エイプリルフールズ」(15年)など数多くの作品に出演している。16年には出演した映画「秘密 THE TOP SECRET」の公開を控えている。

 (インタビュー・文・撮影:遠藤政樹)

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