アニメ質問状:「GATE」 自衛隊員の日常生活描写に苦労 取材協力のたまもの

アニメ「GATE」の画面 (C)柳内たくみ・アルファポリス/ゲート製作委員会
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アニメ「GATE」の画面 (C)柳内たくみ・アルファポリス/ゲート製作委員会

 話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は、異世界を舞台に、自衛隊が活動するアニメ「GATE(ゲート) 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」です。EGG FIRMの大澤信博プロデューサーに作品の魅力を語ってもらいました。

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--作品の概要と魅力は?

 「自衛隊が門をくぐり抜けて異世界へ行ったら……」――とっぴもない発想の柳内たくみ先生の原作小説を「ラブライブ!」の京極尚彦監督が完全アニメ化。

 ゴリゴリした鉄の塊のリアルな質感を持つ「自衛隊」と、中世的でファンタジーな質感を持つ「特地」。全く異なる質感の二つが出合った時に生まれる物語、それが本作です。
 とかく本作のミリタリー側面ばかりが取り上げられがちですが、実はこの作品の最大の魅力はなんといっても生き生きとしたキャラクターたちのドラマだと思っています。オタクで「仕事より趣味!」と言ってはばからない主人公・伊丹、魔術師レレイ、精霊種エルフのテュカ、使徒ロゥリィら個性豊かな登場人物が縦横無尽に活躍する姿が本作の最大の魅力です。

--アニメにするときに心がけたことは?

 原作の持つキャラクターの魅力を最大限に引き出すこと。「自衛隊」という実在する組織や装備のリアルさと、「特地」という実在しない世界のファンタジー感をそれぞれ最大限に描き出すこと。それによって、なにより見ていただくお客さんにこの作品のワクワク感を味わっていただくことですね。

--戦車を含めた兵器の描写で工夫したり、苦労した点はありますか?

 自衛隊の装備や武器の作り込み、銃の持ち方や撃つ姿勢、走行用ベルトの音や砲弾の発射音、着弾音などリアリティーを持たせるためにスタッフがこだわっている点を挙げればきりがありません。

 意外に困ったのは……食事やラッパの音、食堂や風呂のシーンなど普段目にすることのない自衛隊員の日常生活の風景です。ここは正直スタッフ一同まったくわからなかった部分で、こういったなにげない日常シーンにリアリティーを持たせることができたのはひとえに陸上自衛隊の方々の取材協力のたまものです。本当にありがとうございました。

--作品を作る上でうれしかったこと、逆に大変だったことは?

 自衛隊の装備や武器はもちろん、炎龍などモンスターの表現など監督以下スタッフがこだわりにこだわり抜いた設定と表現です。特に、自衛隊の特地用の迷彩服は、監督以下現場スタッフがテストにテストを重ね、こだわりにこだわり抜いたところです。正直、「カントク~……もういいよ……そろそろあきらめましょうよ……」の声がのどまで出かかっていたところでした。細部にわたって技術的な工夫やこだわりがなされていて、本当にスタッフの頑張りとこだわりに頭が下がる思いです。

--ファンへ一言お願いします。

 いままでアニメーションで描かれたことのない戦いが繰り広げられます。伊丹ほか自衛隊員と使徒ロゥリィたちの活躍をぜひ楽しんでください。

EGG FIRM プロデューサー 大澤信博

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