女優の樹木希林さんが9日、東京都内で行われた22日から開催されるアジア最大級の映画祭「第28回東京国際映画祭」(TIFF)に新設される「Japan Now」部門についての会見に、原田眞人監督とともに登場した。「駆込み女と駆出し男」などの作品で原田監督とタッグを組んでいる樹木さんは、次の原田作品への出演を聞かれると「まったくありません」と即答。それを受けて原田監督は「一応あるんですけど、オフィシャルに言えない……」とフォローし、「時代劇の、ある歴史上の重要な人物で、まさか樹木さんがやるとは誰も思ってない役をやってもらおうと思っています」とポロリと明かした。
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また、樹木さんは原田監督の魅力について、黒澤明監督や小津安二郎監督などの作品のシーンの話を「実にうれしそうに、ずっと語るところ」といい、「その喜びみたいなものを映画作りに反映させている。そこが魅力だと思います」とにっこり。続けて、「そしてそれ(それらの作品)を乗り越えようと思っていろいろ頑張るんですよね。時には失敗するけど」と冗談も交えてたたえつつ、「(監督としての)腕がある。やはりうまい」と絶賛した。
TIFFに新設される「Japan Now」部門は、近年の日本映画界の多様性を象徴する作品や監督を選び特集上映する新部門。映画祭では原田監督の特集上映「Japan Now 監督特集<原田眞人の世界>」が行われる予定で、原田監督は「こうやって監督特集の最初に選ばれ、上映していただけるとあってとても名誉なことだと喜んでおります」と語り、「東京国際(映画祭)で作品をやるのは22、23年ぶり。こういう形で自分の国の映画祭に参加でき、とても興奮してます」と心境を語った。
TIFFは1985年にスタートし、今年で28回目を迎えるアジア最大級の映画祭。10月22~31日に六本木ヒルズや新宿バルト9、新宿ピカデリー、TOHOシネマズ新宿などで開催され、グランプリなどを選出するコンペティション部門の審査委員長を映画「X-MEN」シリーズなどで知られるブライアン・シンガー監督が務める。オープニング作品は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」や「フォレスト・ガンプ/一期一会」のロバート・ゼメキス監督の最新作「ザ・ウォーク」、クロージング作品が佐藤浩市さん主演で直木賞作家の桜木紫乃さんの短編を映画化する「起終点駅 ターミナル」(篠原哲雄監督)。人気アニメ「機動戦士ガンダム」の特集上映、昨年、亡くなった俳優の高倉健さんの追悼特集上映、巨匠・黒澤明監督の名作「乱」の4Kデジタル復元版ジャパンプレミア上映なども楽しめる。
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