注目映画紹介:「TRASH/トラッシュ」 三代目JSB・ELLYが映画初主演 鬱屈した若者を熱演

映画「TRASH/トラッシュ」のワンシーン (C)2015「TRASH」製作委員会
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映画「TRASH/トラッシュ」のワンシーン (C)2015「TRASH」製作委員会

 ダンス・ボーカルユニット「三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE(三代目JSB)」のELLYさんが初主演した映画「TRASH/トラッシュ」(権野元監督)が24日に公開される。地元では負けなしだった主人公が、高校時代に付き合っていた元恋人の借金問題に首を突っ込んだことで地下組織との戦いに巻き込まれていく……。主人公の本堂ケントを演じるELLYは、ダンスで培った身体能力を生かした格闘シーンを熱演し、主人公の親友役として「劇団EXILE」の八木将康さんが出演するほか、中村ゆりさん、天野浩成さんらが出演している。

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 地元で負けなしの本堂ケント(ELLYさん)は東京に出てきたが、なんでも中途半端に投げ出す生活を送り、バーのマスター・野中(遠藤雄弥さん)に紹介してもらった仕事もケンカが原因でクビになってしまう。ある日、地元に帰ったケントは、高校時代の恋人・細川南(中村さん)が、夫の借金でトラブルに巻き込まれていることを知る。南の夫捜しを引き受け東京に戻ったケントは、闇金「ニコチンファイナンス」に殴り込むが、そこは元暴走族の堀田昌樹(遠藤要さん)が仕切る地下組織が関係する店で……というストーリー。

 内容としては男臭さがただような映画だが、その実、夢や希望を見いだせないでいら立ちをぶつけてしまうといったことは、誰しもが感じたことがあると思う。そんな鬱屈(うっくつ)してくすぶっている人物をELLYさんが熱演し、リアリティーを伴った迫力を感じさせ、一生懸命だからこそ醸し出される空気感というものを見事に表現している。数多く出てくるアクションも見応え抜群で、ほとばしる熱量と迫力に見ていて痛みを感じてしまいそうになるほどで、「アラグレ」(2013年)などで熱い男たちの生きざまを描いてきた権野監督がうまくまとめ上げている。友情や本当の強さとはいったものを考えさせられた。24日からユナイテッド・シネマ豊洲(東京都江東区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。


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