人気テレビアニメ「マクロス」シリーズの最新作となる「マクロスΔ(デルタ)」の制作発表会が29日、東京都内で開かれ、総監督の河森正治さん、安田賢司監督らがストーリー、キャラクターなどの説明を行った。同シリーズのアニメでは初となる5人の“歌姫”ユニットが結成されることも明らかになり、すでに話題を呼んでいる。安田監督は「彼女たちは(戦闘機の)バルキリーには乗りませんが、(バルキリー部隊と)共同で作戦を行う形になる。これは新しい試みだと思っているので見どころです」とアピールしていた。
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「超時空要塞マクロス」(1982~83年)に端を発するアニメ「マクロス」シリーズは、可変戦闘機「バルキリー」のアクションシーン、同作のキーとなる歌と歌姫、主人公とヒロインらの三角関係をテーマにしたストーリーが人気を集めている。 マクロスデルタは、「マクロスF」(2008年)の8年後にあたる西暦2067年が舞台。安田監督は「今回描くのは(マクロスFで描かれた)移民船団ではない。これまでのマクロスでは広い宇宙を旅していたが、かなり辺境の、とある惑星が舞台になっている」と話し、「マクロスのキャラクターを使って、いろんな考え方や生き方について、歌や戦い、恋愛を交えながら描いていく」と説明していた。
注目となる5人組の歌姫は、戦術音楽ユニット「ワルキューレ」と名付けられ、河森さんは「マクロスシリーズを作る度に、(歌姫を)どんな歌手にするかはすごく問題です。フロンティア(マクロスF)の時は歌姫2人でやって、男だと(マクロス7の)熱気バサラというようなとんでもないキャラクターになるので……(笑い)。趣向を変えて、今度は新しいタイプの歌姫を見てもらうことになりました」と経緯を話し「今回は5人全員が歌唱し、一つのユニットとして活動します。今までにない音楽を見せていきたい」とアピールしていた。
新作のイメージビジュアルには、「ワルキューレ」の5人と、謎のバルキリー部隊で王家に仕えているという「風の王国」の「空中騎士団」と呼ばれる男性5人がデザインされている。男女10人ということもあり、気になる“三角関係”について、安田監督は「登場人物は、ビジュアルにでているキャラクターが全てではなく、この中に主役がいるかもまだわからない。どこにどんな形でいくつ“三角”ができるのかは、お楽しみにしてほしい」と、におわせていた。
この日、新型バルキリー「VF-31 ジークフリード」も披露され、河森さんは「機体自体は、(ゲーム)『マクロス30』に登場したYF-30の発展形です。あれは試作機だったが、いろいろなところをアップデートして量産型にした。“ワルキューレ”といったら“ジークフリード”という感じになります」と説明。また謎のバルキリー部隊「空中騎士団」が駆る「Sv-262ドラケン3」については「今までのシリーズの中では作りにくいモデルだが、本来の飛行機の形にあえてチャレンジしました」と話し「コックピットは透明ではなく、家の紋章が入っています。変形についてはまだ謎にしておきたい」と話した。
声優は、約8000人の中から選ばれた新人の鈴木みのりさんが主要の歌姫・フレイア・ヴィオン役を担当するが、そのほかの声優については未定。放送時期などの詳細も追って発表される。また、第1話を“ほぼ”見られる「先取りスペシャル」が12月31日午後6時からTOKYO MXとBS11で放送される。
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