今週シネマ:18、19日公開の映画「ちはやふる-上の句-」「僕だけがいない街」「リリーのすべて」…

「ちはやふる -上の句-」のワンシーン (C)2016 映画「ちはやふる」製作委員会 (C)末次由紀/講談社
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「ちはやふる -上の句-」のワンシーン (C)2016 映画「ちはやふる」製作委員会 (C)末次由紀/講談社

 今週公開される映画の注目作をピックアップする「今週シネマ」。18日は「英国王のスピーチ」(2010年)や「レ・ミゼラブル」(12年)で知られる名匠トム・フーパー監督の最新作「リリーのすべて」が公開。19日は、末次由紀さんの人気マンガを女優の広瀬すずさん主演で実写化した2部作の前編「ちはやふる-上の句-」(小泉徳宏監督)、俳優の藤原竜也さん主演で三部けいさんの人気マンガを実写化した「僕だけがいない街」(平川雄一朗監督)などが公開される。

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 「ちはやふる-上の句-」は、末次さんが2007年からマンガ誌「BE・LOVE」(講談社)で連載中のマンガが原作で、世間にはあまりなじみのない「競技かるた」を題材にした高校生たちの青春映画。主人公・千早を演じる広瀬さんをはじめ、太一を演じる野村周平さん、新(あらた)を演じる真剣佑さんら今をときめく若手俳優が顔をそろえている。原作はコミックス30巻以上という長いストーリーのため、映画の前編「上の句」は東京都大会決勝まで、「下の句」は初の全国大会までを描いている。1秒に1000コマ撮影できるハイスピードカメラ「ファントム」を使用した迫力の競技シーンや、若手で勢いのある広瀬さん、野村さん、今作でメガネ男子を演じ人気が出そうな真剣佑さんらのみずみずしい演技に注目したい。

 「僕だけがいない街」は、「このマンガがすごい!」(宝島社)に3年連続でランクインした三部けいさんのヒットマンガを実写化した作品。母親を殺された主人公が、時間が巻き戻る“リバイバル”という現象を利用して過去に戻り、事件の真相を探るミステリー作で、主人公の売れないマンガ家の悟を藤原さん、ヒロインでバイト仲間の愛梨を有村架純さんが演じている。10歳の悟を演じる中川翼君や悟に守られる女子を演じる鈴木梨央さんら子役の演技も印象的だ。

 「リリーのすべて」は、世界で初めて性別適合手術を受けた実在のデンマーク人の逸話を基に、女性として生きる決心をした夫とその妻の強い絆と深い愛を描いた作品。肖像画家の妻ゲルダ(アリシア・ビキャンデルさん)と暮らす風景画家のアイナー・ベイナー(エディ・レッドメインさん)は、ある日、ゲルダに女性モデルの代役を頼まれ、ストッキングとサテンの靴を履き、白いチュチュを身に着ける。そのときから、アイナーは自分の内面にいた女性を意識し始めて……という内容で、夫婦愛を超えた大きな愛をズシリと感じることができる作品だ。今年のアカデミー賞ではレッドメインさんがこの作品で主演男優賞にノミネートされ、妻役を演じたビキャンデルさんが助演女優賞を受賞している。

 このほか18日は、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズなどの名優イアン・マッケランさんが引退後のシャーロック・ホームズを演じた「Mr.ホームズ 名探偵最後の事件」(ビル・コンドン監督)が公開。19日は、人気アニメ「プリキュア」(ABC・テレビ朝日系)シリーズの20作目の劇場版「映画 プリキュアオールスターズ みんなで歌う♪奇跡の魔法!」(土田豊監督)、ブラジル人監督アレ・アブレウさんによる劇場版アニメ「父を探して」などが公開される。

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