マックスむらい:主演映画「MAX THE MOVIE」誕生の背景語る 今後はマンガ制作にも意欲

映画「MAX THE MOVIE」への思いを語ったマックスむらいさん
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映画「MAX THE MOVIE」への思いを語ったマックスむらいさん

 ゲーム実況などで人気のマックスむらいさんが主演する映画「MAX THE MOVIE」(山口雄大監督)が2月から公式ユーチューブチャンネルなどで配信されている。再生回数は現在までで150万回を突破するなど人気を集め、2月25~29日に北海道夕張市で開催された「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2016」での上映も果たした。むらいさんに映画を作ろうと思ったきっかけや“ヒーロー”役に臨むにあたっての役作りなどについて聞いた。

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 ◇映画に“憧れ”があった 

 「MAX THE MOVIE」は、マックスむらいさんが“ヒーロー”として世界征服を狙う究極の人工知能“エニアック”などが出現するハチャメチャな世界を駆け抜ける……という内容で、約30分と短尺だが個性的すぎるキャラクターたちにCGを駆使した派手なアクションなど独特の世界観が印象的だ。マックスむらいさんといえば、ゲーム実況をはじめ動画クリエーターとして“動画”はもともと得意分野だが、映画は同じ映像作品とはいえ未知の領域だった。なぜ映画を製作しようと思ったのか。むらいさんは「ここ3年半ぐらい、ニコニコ(動画)とか、YouTubeとか、ネットの動画配信を毎日やっていて、映像に関わっている以上、映画的なものはどこかしら憧れであり、一度は必ずやりたいものだった」と説明する。

 映画はいわゆる“ヒーローもの”だが、通常のそれとは異なり、ばかげたアクション満載。圧倒的な力を持つがアイドルの追っかけをしている主人公をはじめ、登場キャラクターも顔面白塗りにリーゼントの不良やチェーンを持ったスケバン、5人組アイドルユニット「神宿」のメンバー扮(ふん)するスーパーヒーロー5人組……とインパクトある濃いキャラクターがそろっている。“ラスボス”役でミュージシャンのGACKTさんも出演。むらいさんは作品テーマについて「ばかっぽいもの、勢いがよくて、あまりストーリーとかピシッと通っていなくてもいいので、かましてくれるようなもの。インパクト重視、という感じです(笑い)」と“豪語”する。

 映画でヒーローを演じるため、「いろんな人たちに、アクションやるなら、とアドバイスをもらって」毎朝ジムに通って2カ月で約6キロ減量した。撮影日数は6日ほどだったといい、「ほぼ出ずっぱりだったので、けがをして撮影が止まっちゃうと迷惑を掛けると思ったので。とにかくけがをしない体を作ろうと思った」とむらいさん。「これだけの予算と体制で映像作る経験が一回もなかったので、カッコよくやりたいなと思って」と映画への熱い思いを語る。

 映画の反響は大きく、YouTubeで配信をスタートしてから約20日間で再生回数は約120万回に達した。現在は150万回を突破している。当初から「最低でも100万回」を予想していたので驚くほどの数字ではなかったというが、むらいさんは「うれしい数字ですね」と笑顔。「毎日5万、6万回ぐらい再生され続けているので……。最初から最低でも100万回は見られると思ってたし、それがどのぐらい(回数を)伸ばせるのか」と期待をかける。

 ◇3部作で構想 次は世界を旅する話?

 初めての映画主演は「楽しかったですよ。さんざん褒めてくれて(笑い)」とむらいさんは喜ぶ。「カメラマンさんとかが、『いやーマックスさんカッコいいなー、カッコいいなー』と。それが6日間、朝から晩までエンドレスで。何千回、カッコいいと言われたか分からないような感じで、その気にさせていただいて(笑い)。すごく楽しかったです」とうれしそうに振り返る。「ただ、随所で言われたのは、『俳優さんができない演技をする』ということ。途中でヒロインが死ぬところで私が泣いているシーンがあるんですけど、あの表情は普通の俳優さんは絶対しないよね、と言われた」と苦笑する。

 今後の構想については、「3部作でやろうと思ってます」と回答。「まだ何も決まってないですけれど。ただ、第1部は好きだったアイドルの死をきっかけに、やつあたりして敵を倒す、みたいな話だったので、第2部では傷心の私が世界を旅する話になると思います」と構想の一端を語った。

 ◇映画の次はマンガ? 「王道のヒーローものを描きたい」

 ゲーム実況に映画にと多忙な日々だが、これから先、どのような活動を見据えているのだろうか。自身を「タレントではなく事業家」というむらいさんは、「映画に出て、CDデビューもしたけど、自分が出るのはそろそろ(今の)半分ぐらいにして、プロデュースというか、身近な人を主演にして。もっと周りの人も活躍させたいなあという気持ちはありますね」と胸の内を吐露する。映画は、今作をきっかけに無料コンテンツではなく有料の映像作品の製作も考えている。

 ほかにも、「アップバンクという会社はスマホ向けに情報配信している会社なので、スマホ向けにコンテンツを提供することはたくさんやりたいなと思っている」と明かし、たとえば「マンガとかも描きたいなと思っていて(笑い)。自分で書くかどうかは相談中なんですけど」と意外な構想も明かす。実際に、3月からはアップバンクでマンガコンテストも始めている。「(やりたいのは)王道のヒーローもの。超能力バトル系や、仮想世界が舞台のマンガも描きたいですね」と次のアイデアを楽しそうに語った。

 <プロフィル>

 1981年生まれ、石川県出身。2000年に株式会社ガイアックスに入社し、06年に株式会社GT-Agencyを設立。12年にAppBank株式会社を設立し、代表取締役CEO。13年からニコニコ動画やYouTubeに出演。ゲーム実況などで人気を集める。16年2月に主演映画「MAX THE MOVIE」をYouTubeなどで配信。

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