オダギリジョー:現場“不在”でも存在感! 初日舞台あいさつに手紙で笑いを取る

主役不在となった映画「オーバー・フェンス」の初日舞台あいさつ
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主役不在となった映画「オーバー・フェンス」の初日舞台あいさつ

 俳優のオダギリジョーさんの主演映画「オーバー・フェンス」(山下敦弘監督)の初日舞台あいさつが17日、東京都内で行われ、蒼井優さん、松田翔太さんら出演者が登場した。主演のオダギリさんはキューバで撮影中のため、宣伝スタッフ制作の“オダギリジョーパネル”で参加。松田さんが代読したサプライズメッセージでは「公開初日に主演がいないというのは聞いたことがない、まさに前代未聞の状況で、謝ることしかできませんが」と恐縮しつつ、「ある意味、マンネリ化していた初日舞台あいさつの在り方に新たな光を差したのかも」とコメントし観客を沸かせた。

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 舞台あいさつには、松田さんや蒼井さんのほか、北村有起哉さん満島真之介さん松澤匠さん、山下監督が出席した。満島さんがオダギリさんのパネルを持ってステージに上がると、松田さんと蒼井さんはパネルに向かって思わずおじぎ。パネルは「完成披露の時に翔太さんが(パネルを)出そうぜって提案した」と満島さんが経緯を明かした。

 松田さんは、パネルについて「劇中の画は4Kで撮ってるから大丈夫って言ってたけど、画質が粗い……」とそのクオリティーに苦笑い。「スベりそうになっても僕のせいじゃないので」と前置きしつつオダギリさんのメッセージを読み上げた。会場から聞こえる笑いに安堵(あんど)した表情の松田さんは「独特の空気を感じながら(読みましたが)、笑っていただけたので、(本人も)うれしがっていると思いますよ」といい、蒼井さんも「楽屋でボソボソ一人で練習していたので、うまくいってよかった」と笑顔を見せていた。

 映画は、小説家の佐藤泰志さんが、函館の職業訓練校での経験を基に執筆した小説が原作で、函館を舞台に描いた小説を映画化した「海炭市叙景」(2010年、熊切和嘉監督)、「そこのみにて光輝く」(14年、呉美保監督)に続く“函館3部作”の最終章にあたる。蒼井さんは「もうこの映画に対してできることが私たちにはない。今日見てくださった皆さんが、私たちのカードを受け取って、まだ知らない人たちにどう渡してくださるか。そんなに予算がある作品でもないので、宣伝にもあんまりお金を掛けられないんです。このパネルのクオリティーを見たら分かると思う。どうか皆さんのお力を貸してください!」とオダギリさんのパネルを引き合いに出して観客に呼びかけ、さらなる笑いを引き起こしていた。

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