蒼井優:山田洋次監督の最新作「TOKYOタクシー」に出演 6度目の山田組 迫田孝也、優香ら7人のキャスト解禁(コメント全文)

映画「TOKYOタクシー」への出演が発表された(左上から時計回りに)蒼井優さん、迫田孝也さん、優香さん、中島瑠菜さん、笹野高史さん、イ・ジュニョンさん、神野三鈴さん (C)2025映画「TOKYOタクシー」製作委員会
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映画「TOKYOタクシー」への出演が発表された(左上から時計回りに)蒼井優さん、迫田孝也さん、優香さん、中島瑠菜さん、笹野高史さん、イ・ジュニョンさん、神野三鈴さん (C)2025映画「TOKYOタクシー」製作委員会

 俳優の蒼井優さんが、山田洋次監督の91本目となる新作映画「TOKYOタクシー」(11月21日公開)に出演することが7月8日、明らかになった。蒼井さんは「妻よ薔薇のように 家族はつらいよIII」(2018年)以来、6度目の“山田組”参加となる。

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 倍賞千恵子さんと木村拓哉さんが実写で初共演する本作は、フランス映画「パリタクシー」(2022年)が原作。山田監督と朝原雄三さんが脚本を担当する。昭和、平成、令和の日本に生きる人々を活写し続けてきた山田監督が、刻々と変化する大都市・東京を舞台に、木村さん扮(ふん)するタクシー運転手の宇佐美浩二と、倍賞さん演じる乗客、高野すみれの人生をつむいでいく。

 蒼井さんが演じるのは、若かりし日のすみれ。85歳のすみれ(倍賞さん)はある日、東京・柴又から神奈川の葉山にある高齢者施設に向かうため、宇佐美(木村さん)が運転するタクシーに乗り込む。人生の終活に向かうその道中、宇佐美に心を許すようになり、自らの壮絶な過去を語り始める。蒼井さんは、すみれの“知られざる過去”を体現する。

 蒼井さんのほか、6人のキャストが新たに発表された。迫田孝也さんは、すみれの結婚相手で、すみれの人生に不穏な影を落としていく小川毅、優香さんは、木村さん演じる浩二の妻・宇佐美薫を演じる。

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 他にも、NHK大河ドラマ「べらぼう」に女郎役で出演中の中島瑠菜さんは浩二の娘、宇佐美奈菜を、神野三鈴さんは、若き日のすみれの母で、女手一つで娘を育てる高野信子、日本映画初出演となるイ・ジュニョンさんは、すみれの初恋相手のキム・ヨンギ、笹野高史さんは、現代のすみれの終活を支える司法書士の阿部誠一郎を演じる。

 7人のコメントは以下の通り。

 ◇蒼井優さんのコメント

 山田組の現場は優しさと緊張感に満ちた夢のような日々で、撮影が終わってしまい本当に寂しいです。若き日のすみれ役は、少しヘビーなシーンが多い役どころでしたが、迫田さんが常に目の前にいてくださったおかげで、楽しく乗り越えることができました。

 今回は回想シーンでの登場が多かったですが、分かりやすさと記号的にならないよう、バランスを意識して撮影に臨めたと思います。倍賞さんとは十代の頃にご一緒して以来の再会でしたが、家族のように温かく迎え入れてくださり、とてもうれしかったです。

 この映画は人の寂しさや温かさ、人生について深く考えさせられる、胸に響く作品です。皆様、公開を楽しみにしていてください。

 ◇迫田孝也さんのコメント

 今回で3度目の山田組参加でしたが、俳優を志すきっかけとなった山田監督との仕事は、一瞬一瞬が特別でした。常に集中して臨まないといけない大変だけど、充実感がある現場だったので、無事に撮影を終えられて、今はホッとしています。

 小川毅を演じる上で、私自身は根がいい人ですから(笑)、ダークな側面というか悪い人間の部分をどのように表現するかとても苦労しました。蒼井さんとは初共演でしたが、演技面でも山田組参加の面でも頼りになる相棒だったなと感じていて、彼女がすみれ役で本当に心強かったと思っています。

 映画「TOKYOタクシー」は大きなスクリーンで鑑賞いただきたい作品ですので、ぜひ、劇場に足を運んでください。お楽しみに。

 ◇優香さんのコメント

 初参加の山田組は、とにかく緊張の連続でしたが、ほどよい緊張感の中で演じることができ、無事に終えられてホッとしています。山田監督には手の動きや言葉遣いまで、丁寧に演出していただきました。

 今回、木村さん演じる浩二の妻・薫役を演じました。作中では浩二に対して怒る場面も多かったのですが、娘を思う気持ちや、学生時代から長年連れ添った愛情を根底に意識して演じることを心掛けました。この作品は本当に素敵な映画に仕上がっていますので、ぜひ多くの方にご覧いただきたいです。

 ◇中島瑠菜さんのコメント

 撮影前は緊張や不安もありましたが、山田監督からご指導をいただけたことに光栄な気持ちと喜びでいっぱいです。山田組の現場は良い緊張感があり、多くを学べましたが、私自身の課題も痛感させられました。

 私は浩二と薫の娘・奈菜として、奔放さの中に音楽への真剣さや、父親への愛情を表現するために明るい声のトーンを意識して演じました。撮影期間中、木村さんと優香さんは本当の家族のように温かく接してくださり、感謝しています。映画「TOKYOタクシー」はすみれの人生が美しく描かれている素敵な作品です。ぜひ楽しみにしていてください。

 ◇神野三鈴さんのコメント

 スタジオに入った瞬間、映画を「シャシン」と呼んでいた時代、あの世界が存在していました。情熱に満ちていて、セットの細部まで魂が宿る、これが「山田組」なのだと。自分がここにいることが夢のようでした。

 家族のような存在の優(蒼井優さん)と初めての親子役。緊張と照れくささでふわふわしている私をいつもの優しさとユーモアで支えてくれましたが、この現場で俳優部としてやってきた本物の「映画俳優」の矜持を感じ、眩(まぶ)しかった。

 大好きな迫田さんの存在も大きかったです。この作品を通して、今、暮らしているこの街の過去や、生き延びた人たちがつないだ命を抱きしめてほしいです。そして二度とこの街を戦場にはしたくないと感じてほしい。生きていることは奇跡かもしれません。

 ◇イ・ジュニョンさんのコメント

 短い撮影期間でしたが、初めての日本映画参加は、いろいろな感情が入り混じる楽しい経験をさせていただきました。特に山田監督の感情豊かなディレクションは役を演じやすくしてくださり感謝しています。

 金城栄基役のお話をいただいた際に、当時の人々の心情を表現することが鍵だと感じていました。実際、演じていくなかではダンスシーンが不安だったのですが、蒼井さんや振付師の先生方のおかげで踊りきることができました。

 初共演した倍賞さんと蒼井さんは目がとてもきれいな女優さんたちで、スッと役に集中できました。また一緒に撮影できるよう頑張ります。今作は、人間の温かさをしっかり感じられる作品なので、見る人たちも同じ気持ちで楽しんでいただけたらうれしいです。

 ◇笹野高史さんのコメント

 今回、久々に山田組に参加し、山田監督、倍賞さん、木村さんとご一緒できることに、非常に気合が入りました。お三方には特別な思い入れがあり、撮影が終わった今、安堵と寂しさが入り混じる不思議な気持ちです。

 山田監督は、年齢を重ねられても変わらず熱心にご指導くださり、何度も撮り直しやリハーサルを重ね、大汗をかきました。まるで故郷に帰ってきたような温かい日々で、毎日が本当に楽しかったです。きっと心温まる素敵な作品に仕上がっていると思いますので、皆様、楽しみにお待ちください。

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