マンガ質問状:「福家堂本舗 弐」 続編の構想あって16年ぶり復活

遊知やよみさんのマンガ「福家堂本舗 弐」のイラスト=集英社提供
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遊知やよみさんのマンガ「福家堂本舗 弐」のイラスト=集英社提供

 話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は1990年代に「ぶ~け」で連載した遊知やよみさんのマンガで、16年ぶりに続編が復活した「福家堂本舗 弐」です。YOU編集部の薮春彦さんに作品の魅力を聞きました。

ウナギノボリ

--この作品の魅力は?

 創業500年近い京都の老舗和菓子店を舞台に、3姉妹の恋と京都ならではの一筋縄では行かない人間模様で読者をうならせた前作「福家堂本舗」。16年ぶりに復活した続編「福家堂本舗 弐」では、前作で店を継ぐことになった次女・あられの娘・ふぶきが主人公です。福家堂が大好きで、店を継ぎたいと思っているのに母・あられから「センスがない」と取り合ってもらえないふぶき。そして引き取られて福吉家の一員となった兄・彦一郎。店の後継者問題、家族関係をめぐって義理の兄妹の間に流れる複雑な思い、遊知やよみ先生の卓越した心情描写に注目です!

--作品復活のきっかけは?

 根強いファンを持っている作品なので、かねてから続編を希望する熱い声が多くありました。もともと遊知先生のなかで続編の構想はあったので、今回ドラマ化とともにタイミングよく実現しました。

--編集者として作品を担当してうれしかったことを教えてください。

 もともと私自身が学生時代に愛読していた作品です。前作を読み返して、時を経ても色あせることのない人間ドラマの面白さに再び引き込まれました。改めて世間に知ってもらえる機会に関わることができて非常にうれしいです。

--今後の展開は?

 彦一郎を敵視するふぶき。一方の彦一郎が抱いている思いは? 子供時代にさかのぼり、義理の兄妹の複雑な心境がひも解かれていく予定です。

--読者へ一言お願いします。

 10月からアマゾンプライムで配信される前作「福家堂本舗」のドラマもあわせてご堪能ください。出演は早見あかりさん、市原隼人さんほか注目のキャストが勢ぞろい!京都の美しいロケーション、そして作品を彩る数々の和菓子たちも見どころです。「YOU」10月号にはコミックス版の「福家堂本舗」1巻も付録でついてくるのでおさらいのチャンスですよ!

集英社 月刊YOU編集部 薮春彦

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