石田ニコル:キューティーハニーを追い詰める “美しすぎる”アンドロイドに

映画「CUTIE HONEY-TEARS-」について語った石田ニコルさん
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映画「CUTIE HONEY-TEARS-」について語った石田ニコルさん

 女優の西内まりやさんの初主演映画「CUTIE HONEY-TEARS-」(A.T.&ヒグチリョウ監督)に、主人公の如月瞳(キューティーハニー)と敵対する“美しすぎる”アンドロイド・ジル役で出演したモデルの石田二コルさん。「ジルは感情のないアンドロイドなので、動きだったり、表情だったり、歩き方だったり、自分なりに考えて、どうやったらモノっぽくなれるのかを考えながら演じていた」と明かす石田さんに、映画や役への思いなど聞いた。

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 ◇完璧な「モノ」を演じる

 「キューティーハニー」は、「デビルマン」「マジンガーZ」を手掛けた永井豪さんのマンガで、1973年に「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)で連載を開始。「空中元素固定装置」を内蔵した女性型アンドロイドの如月ハニーと、装置を狙う犯罪組織「パンサークロー」との戦いを描いた物語。過去にテレビアニメ化され、庵野秀明監督、佐藤江梨子さん主演で映画化もされた。

 今回の実写「CUTIE HONEY-TEARS-」は、AI(人工知能)に支配された近未来、富裕層が暮らす上層階と貧困層が暮らす下層階との二層に分けられた街を舞台に、人類最大の危機を救うため人間の感情を持つアンドロイドの如月瞳(西内さん)が下層階の仲間たちと力を合わせ、上層階で世界を支配する感情を持たないアンドロイドのジル(石田さん)に戦いを挑む……というストーリー。上層階で働く下層階出身のジャーナリスト・早見青児役で三浦貴大さん、キューティーハニーの生みの親・如月博士役で岩城滉一さん、下層階のレジスタンスとして高岡奏輔さん、永瀬匡さん、今井れんさんも出演する。

 ジルは一切、感情を持たず、人間を生かし、管理することを目的に作られたアンドロイド。瞳とは正反対の超合理主義者として描かれ、まるで精巧に作られた人形のような“美” と時折浮かべる冷笑が相まって、見る者に強い印象を残す。石田さんは「『完璧な』ってせりふがあるんですけど、完璧でいなくちゃいけないっていうのが自分の中で大変で。立っていても座っていても自分に自信があって、強さが伝わるような、目力だけで何かを訴えられる、何を動かせるっていう、そういう“モノ”にならなくてはいけないっていうのが、すごく難しかったですね」と振り返る。

 ◇西内まりやからパンチと癒やし

 お色気シーンを封印し、CGを多用したスタイリッシュなSFアクションに世界観を一新していることでも話題の本作だが、クライマックスにおける瞳とジルの人類の存続を懸けた直接対決は最大の見どころ。得意の冷笑とその完璧さで瞳を追いつめる、“美しすぎる”だけじゃない“強すぎる”ジルが圧巻だ。

 石田さん自身も「ずっとアクションをやりたかった」というが、「憧れもあったから、やっとできるって、練習をいろいろとしたんですけど、なんせジルは強いので、基本的にあまり動かない。パンッ(と払ったり)とかサッ(とよけたり)で終わっちゃうので、あんまりやらないよって言われて、ちょっと残念でしたね」と苦笑い。それでもワイヤーを初体験でき「次の日に全身筋肉痛で動きがおかしくなっちゃったくらい大変で、でもCGと一緒になった映像を見た時、こんなにも迫力のあるものになったんだって、頑張って良かったなって」とほほ笑んでいた。

 撮影中は西内さんから「リアルにパンチが入った」こともあったというが、「疲れを全く見せない天使のような」西内さんに「ずっと癒やされていた」と打ち明ける。そんな2人が中心となって作り上げた同作について「本当に全く新しいハニー」ときっぱりと言い切り、「CGもそう、アクションもそうだと思いますし、それぞれ全員の心の動き、繊細さ、やさしさや強さ、正義がすごく感じられる作品にもなっていると思いますので、いろいろな方に見ていただいて、すごく好きになってくれたらなって思います」と語った。

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