東海エリア発の男性10人組ユニット「BOYS AND MEN」(ボイメン)の映画「BOYS AND MEN ~One For All,All For One~」(植田尚監督)が29日に公開される。2010年に結成された同ユニットの歴史を、フィクションとノンフィクションを織り交ぜて仕立てた青春ストーリーで、ボイメンのメンバーが自分自身を演じている。メンバーに同作への思いや今後の目標などを聞いた。第10回はリーダーの水野勝さん。最終回。
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映画は、メンバー10人が「ボイメンハウス」と呼ばれる合宿所で同居しているという設定。合宿所での日常や、それぞれの問題や課題に直面しながらも、グループや個人として輝こうと奮闘する姿が描かれる。
自分自身を演じて「『これは言わないな』という部分をいかにリアルに演じるかが楽しかった」と話す水野さん。撮影が始まるまで、実際の自分とは「全然違う」と感じていたが、撮影が始まってからは「こういう状況になったら、こういう考えになりそうだなと考えると、結構リアルです。(リアルとフィクションが)7対3か、ケースによっては8対2かな」と振り返る。
劇中では、リーダーというグループをまとめる立場と、個人の夢や活動のはざまで悩む姿が描かれる。中でも俳優の渡辺いっけいさんが演じる所属事務所の社長と、考えをぶつけ合う激しいシーンは「感情としては、結構リアル。リーダーに執着していないので『リーダーという立場が邪魔になるなら、いつでも(リーダーを)やめるよ』という性格」と、かなり自身が投影されているようだ。
また今回の作品で「自分が前に行きたいと思っても、気がつかないうちに我慢していたなとか、こういう気持ちだったんだとか、いろいろ発見がありました」と自分自身を振り返るきっかけにもなったという。
これまでの活動で転機になったのは、同グループのメンバー全員が出演した15年公開の映画「サムライ・ロック」。それまでリーダーとして、自分のことよりもメンバーを優先しがちだったが「『自分の時間を持たないとダメだよ』とプロデューサーさんに言われて、そこから自分のことを考えるようになりました」といい、メンバーで役割分担をするようになった。役割分担で「自分と向き合う時間を増やしました。自分が興味があることをやったり、自分の芝居のために何ができるかとか考えたり……。自分の活動が、どれだけグループに還元できるのか考える時間が圧倒的に増えました」と語る。趣味でもあるシュートボクシングもこのころ、始めたという。
「『名古屋にボイメンあり』と全国にアピールしたいし、名古屋で夢を見られる環境を作って地元に恩返しがしたい」という水野さん。10周年を迎える20年には東京五輪が開催されることから、「僕らもオリンピック関連の仕事ができたらいいなと思いますね。聖火ランナーとか、どこかで国歌斉唱とか」と目標を語った。
<プロフィル>
みずの・まさる。1990年11月22日生まれ。愛知県出身。河北麻友子さんが主演した「白鳥麗子でございます!」ドラマ版、映画版で、河北さん演じる白鳥麗子の恋人、秋元哲也を演じた。
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