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この世界の片隅に:“姉妹作”の「マイマイ新子」も人気に リバイバル上映相次ぐ

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「マイマイ新子と千年の魔法」「この世界の片隅に」を手がけた片渕須直監督(左)とマイマイ新子と千年の魔法」のブルーレイディスクのジャケット(C)高樹のぶ子・マガジンハウス/「マイマイ新子」製作委員会

 劇場版アニメ「この世界の片隅に」のヒットを受けて、2009年に公開された劇場版アニメ「マイマイ新子と千年の魔法」が注目を集めている。「マイマイ新子」は、「この世界の片隅に」の片渕須直監督の作品で、高い評価を得たものの、公開時は集客に苦戦した。しかし、今年1月に入ると、新宿ピカデリー(東京都新宿区)でリバイバル上映されたほか、横浜、名古屋、静岡でも上映が決まるなど話題となり、関係者は「年明けから問い合わせが増えている」と驚いている。片渕監督は「この世界の片隅に」と「マイマイ新子」は「姉妹作だと思っている」とも話す。ヒット作のルーツになった「マイマイ新子」とは……。

 ◇「マイマイ新子」も口コミで話題になったが…

 「この世界の片隅に」は口コミでファンを増やし、ヒットしたことが話題になっている。「マイマイ新子」も同様に口コミでファンを増やし、昨年夏も広島で野外上映が行われるなど長きにわたって愛され続けてきた。また、第14回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞にも選ばれるなど評価が高い作品でもある。しかし、小規模上映だったこともあり、「この世界の片隅に」ほどヒットしたわけではない。

 今月20日、新宿ピカデリーで行われた「マイマイ新子」のリバイバル上映は、500席以上の客席が満員になった。上映後の舞台あいさつでは、司会者が観客に「『この世界の片隅に』を見た方」と聞くと、ほとんどの人が挙手した一方、「『マイマイ新子』を初めて見た人」と尋ねた際、半分程度の人が手を挙げた。この日、劇場に集まった人のように「この世界の片隅に」をきっかけに「マイマイ新子」に興味を持つ人が増えているという。

 ◇「マイマイ新子」は姉妹作で出発点

 「マイマイ新子」は、高樹のぶ子さんの自伝的小説が原作。昭和30年代の山口県防府市を舞台に、空想好きな小学3年生の少女・新子、東京から引っ越してきた引っ込み思案な少女・貴伊子らの日常を描いている。一方、「この世界の片隅に」は、こうの史代さんのマンガが原作で、戦時中、広島・呉に嫁いだ18歳のすずの生活が、戦争の激化によって崩れていく……というストーリー。2作には関連がないようにも見えるが、片渕監督は「姉妹作だと思っている」と語る。

 片渕監督は「この世界の片隅に」は「『マイマイ新子』が出発点にある」とも話す。「『マイマイ新子』の新子のお母さんは29歳。19歳でお嫁に行って、戦時中に身ごもっている。お母さんはちょっととぼけた味わいがあり、10年前にどうしていたか?が、次の作品になると思っていた。新子のお母さんのことを考えていた時に、戦時中、18歳で縁談が持ち上がったすずさん(『この世界の片隅に』の主人公)と(イメージが)つながった」というのだ。

 ◇片渕監督は「夢が正夢に」

 「この世界の片隅に」のヒット、さらに「マイマイ新子」が注目を集めていることについて、片渕監督は「反響が想像以上でありつつ、監督は無制限に夢を見る立場だとも思う。自分が作った映画はお客さんがいるに違いないと思いながら作っている。その夢が正夢になっていると感じています」と喜ぶ。

 片渕監督は「今のキャッチコピーは『みんなで幸せになりましょう』なんですよ」とも語る。20日の「マイマイ新子」のリバイバル上映が大盛況で終了し、同作を手がけたエイベックス・ピクチャーズの岩瀬智彦プロデューサーは「本当によかった」と笑顔を見せていた。「この世界の片隅に」のヒットによって、「マイマイ新子」に関わった人たちを含めて“みんなで幸せに”なっているのかもしれない。

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