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フジファブリック:バンドの成り立ちから現在までを語る 主演の山田孝之も参加したドラマ「カンヌ映画祭」OP曲発表

芸能
ロックバンド「フジファブリック」の(左から)金澤ダイスケさん、山内総一郎さん、加藤慎一さん

 ロックバンド「フジファブリック」が、ニューシングル「カンヌの休日 feat.山田孝之」を15日にリリースした。タイトル曲は、俳優の山田孝之さんが「カンヌ国際映画祭で賞をとる」という志を掲げて映画製作に奔走する姿を追ったドキュメンタリードラマ「山田孝之のカンヌ映画祭」(テレビ東京系)のオープニングテーマとして知られるアップチューンで、同番組を手がける山下敦弘監督と松江哲明監督からのオファーを受けて制作された。フジファブリックからの“逆オファー”を快諾した主演の山田さんがボーカルで参加していることも話題だ。ミュージックビデオにも出演し、歌声を披露している山田さんと、バンドのボーカル、山内総一郎さんの声が似ていることから「カラオケでデュエットしよう」という話で意気投合したという。フジファブリックの3人に、カンヌ映画祭の歴代受賞作品のタイトルで歌詞の全編が構成された今作の制作秘話や、山田さんとのエピソード、バンド結成当初の話などについて聞いた。

 ◇「フジファブリック」のバンド名の由来は…

 ――当初は、オリジナルメンバーでボーカルだった志村正彦さん(2009年に急逝)が地元の山梨県富士吉田市でフジファブリックを結成し、その後、音楽を志すために上京していたメンバー同士が知人を介して知り合ったそうですね。改めてバンド名の由来は?

 山内総一郎さん(ボーカル&ギター):もともとフジファブリックのメンバーだったドラマーの実家が営んでいる繊維業の会社「富士ファブリック」からとったバンド名で、たぶん最初は何も考えずにつけたんだと思うんですけど、少し和風のバンド名が自分たちの雰囲気をよく表しているんじゃないかと思いますね。

 ――志村さんが他界された翌年、3人が個々で他アーティストのツアーやレコーディングに参加する活動を1年ほど行っていたそうですが、どんな思いでバンドを続けるという結論に至ったんでしょうか。

 金澤ダイスケさん(キーボード):僕はアジカン(ASIAN KUNG-FU GENERATION)のツアーを一緒にやらせてもらっている中で、メンバーやいろんな人から「僕が弾くとフジファブリックになるね」みたいなことを言ってもらえる機会があって、そういうふうに聞こえるってことは、今まで僕がバンドでやってきたことが反映されてるのかなと思って。であれば、やっぱりバンドをやりたい、3人でやるべきだって。

 加藤慎一さん(ベース):バンドがなくなってしまったら、今まで作ってきた作品が昔のものになって人の耳に届かなくなってしまう。それは悲しいなと思ったんです。バンドとして作る作品はどれも自信を持って世に出しているので、目で耳で触れてもらって、興味を持って聴いていってほしいな、というところで続けることを選んだんだと思いますね。

 ――山内さんは、メインボーカルをとることに関してはどんなお気持ちだったんですか。

 山内さん:怖くてしようがなかったですね。でもやっぱり、歌を大事にして、同時に楽器の個性も大事にしているバンドなので、必ず歌はいるとは思っていたし、このバンドを続けさせるために……というその気持ちだけで恐怖心に立ち向かっていったような気がします。

 ◇次回は山田孝之とカラオケで「硝子の少年」をコラボ!?

 ――ドラマ「山田孝之のカンヌ映画祭」のオープニング曲「カンヌの休日~」ですが、主演の山田さんがパリやカンヌなどのフランスの街中をひたすら歩いていくオープニング映像と、勢いのある楽曲がすごくリンクしていますね。

 山内さん:最近は僕の自宅に3人で集まって曲を煮詰めていくんですけど、金澤がパソコンで録音をするんですね。MA(音声編集作業)前のドラマの(オープニング)映像が送られてきてたので、ダイちゃん(金澤さん)がそれを(パソコン画面で)見て、それに対して「こういう感じ?」っていうふうに僕がギターを弾いて、はめていって……。

 加藤さん:画(オープニング映像)を見ながらそれに合うリフを作ったり。

 金澤さん:フジファブリックを指名していただいたのは、「何か変わったことをやってくれるんじゃないか」みたいな期待もされていたとは思うので、そこは超えていきたいなっていう部分があって、みんなのテンションがちょっと上がるもの、耳に残るようなキャッチーなものができたらいいなって。

 ――イントロなどで鳴っているリフはトリッキーさもありますね。

 山内さん:ちょっとキッチュでうさんくさいようなギターのフレーズなんですけど(笑い)、それがああいうロックンロールの曲に入ることによって、聴いたことのないような音楽になるというか……。そこは意識してます。

 ――歌詞はカンヌ映画祭の歴代受賞作のタイトルでほぼ構成されていますが、テーマは?

 加藤さん:「パパは、出張中!」(1985年パルム・ドール受賞作のタイトル)っていう(ストーリーの歌詞)。「パパ、どうしちゃったんだろうね」っていうような感じです(笑い)。

 山内さん:受賞作の全タイトルをプリントアウトして部屋に並べて、いいワードを探したり。(歌詞の映画タイトルの中で)実際に映画館に見に行ったのは「ダンサー・イン・ザ・ダーク」(2000年受賞作)、「ライフ・イズ・ビューティフル」(1998年)とか。高校生ぐらいだったかな。あと、ここには(タイトルとしては)入れられなかったんですけど、「パルプ・フィクション」(94年)のテーマ曲が「ミザルー」というギターのインスト曲で、その一節を彷彿(ほうふつ)とさせるフレーズをギターソロで少し入れたりしてます。

 ――歌入れは、山内さんが先に全編のボーカルを録(と)り、山田さんは別日に行ったそうですね。山田さんの声やご本人の印象は?

 金澤さん:声に艶がありました。あと、山内くんと声が似ているなと思いました。

 山内さん:セクシーさもあり、でも何か外したがるユーモアさとかも今回のドラマにすごく表れていると思うんですけれど、凜(りん)とした表情とは裏腹にすごく面白い人だったりするので、そういうのが声にも反映されてるんじゃないかなと思いながら、すごく刺激を受けました。声質自体は、盤になったのを聴いたら、ホントにちょっと似ているなって。今、2人で、ちょっとカラオケでデュエットしようっていうのは言ってます。「(KinKi Kidsのデビュー曲)『硝子の少年』でも歌いましょうか」って(笑い)。今後、カラオケボックス内でそういうコラボが実現するかもしれないです。

 <プロフィル>

 2000年に志村正彦さんを中心に結成。04年、現メンバーであるボーカル&ギター(当時はギター担当)の山内総一郎さん、キーボードの金澤ダイスケさん、ベースの加藤慎一さんの3人を含む5人編成で、シングル「桜の季節」でメジャーデビュー。06年3月に4人編成となり、09年12月に当時ボーカルだった志村さんが逝去。11年から3人体制で再スタートした。ボーカル&ギターの山内さんが初めてハマッたポップカルチャーは、スーパーファミコンのゲーム「MOTHER2 ギーグの逆襲」。「糸井重里さんが作られたゲームで、小学校高学年から中学校1年生ぐらいの時、ホントに好きで夜な夜なやっていて、1年で20何回もクリアしてました。音楽はムーンライダーズの鈴木慶一さんと田中宏和さんで、サウンドトラックCDをレンタルしてテープにダビングして……。ゲームミュージックなので歌はないんですけど、自分なりに歌詞を書いてそれをテープレコーダーに録音してました」と話した。

(インタビュー・文・撮影/水白京)

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