注目映画紹介:「夜は短し歩けよ乙女」 人気小説をファンタジックにアニメ化 ミュージカルシーンも

劇場版アニメ「夜は短し歩けよ乙女」の一場面(C)森見登美彦・KADOKAWA/ナカメの会
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劇場版アニメ「夜は短し歩けよ乙女」の一場面(C)森見登美彦・KADOKAWA/ナカメの会

 累計120万部を超える森見登美彦さんのベストセラー小説が原作の劇場版アニメ「夜は短し歩けよ乙女」(湯浅政明監督)が7日、公開される。森見さんの小説が原作のテレビアニメ「四畳半神話大系」(2010年放送)と同じ湯浅監督が手がけ、歌手で俳優の星野源さんが主演を務めることも話題になっている。実在する京都の街並みを描きつつ、高利金貸しの李白、ある理由でパンツをはき替えないパンツ総番長など個性的すぎるキャラクターが続々と登場。キャラクターが突然、歌い出すミュージカルシーンも見どころで、湯浅監督がファンタジックにも見える映像を駆使して人気小説をアニメ化した。

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 同作は、“黒髪の乙女”に思いを寄せる“先輩”が、京都のいたるところで彼女の姿を追い求め、珍事件の数々に巻き込まれる……というストーリー。上田誠さんがシリーズ構成を担当し、ロックバンド「ASIAN KUNG-FU GENERATION」が主題歌を歌うなど「四畳半神話大系」のクリエーター陣が約7年ぶりに再集結した。星野さんが先輩、花澤香菜さんが黒髪の乙女を演じるほか、神谷浩史さん、お笑いトリオ「ロバート」の秋山竜次さんらが声優として出演する。

 アニメでは、乙女と李白の飲み比べ、古書争奪戦、学園祭のゲリラ演劇などさまざまな出来事が一晩にわたって繰り広げられる。唐突に始まるミュージカルシーンの歌も見どころで、秋山さんや花澤さんら声優陣が、真剣に歌えば歌うほど笑ってしまいそうになる。

 盛りだくさんの内容ではあるが、さまざまな伏線を回収しつつ、ストーリーが展開されながらも、テンポがよく、最後まで一気に楽しめる。実験映像のような奇抜な表現も多いのだが、ポップに見えたり、エンターテインメントとして成立しているところが“湯浅節”なのかもしれない。

 湯浅監督は、5月19日にはオリジナルの長編劇場版アニメ「夜明け告げるルーのうた」の公開も控え、さらにマンガ「デビルマン」の新作アニメ「DEVILMAN crybaby」を制作することも発表されている。今後の活躍も楽しみなところだ。7日からTOHOシネマズ新宿(東京都新宿区)ほか全国で公開。(小西鉄兵/MANTAN)

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