注目映画紹介:「劇場版 響け!ユーフォニアム~届けたいメロディ~」あすか先輩の名場面だらけ

劇場版アニメ「劇場版 響け!ユーフォニアム~届けたいメロディ~」の一場面(C)武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
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劇場版アニメ「劇場版 響け!ユーフォニアム~届けたいメロディ~」の一場面(C)武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会

 吹奏楽がテーマのアニメ「響け!ユーフォニアム」の劇場版「劇場版 響け!ユーフォニアム~届けたいメロディ~」(石原立也総監督、小川太一監督)が30日から新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほか全国で公開される。2016年10~12月に放送されたテレビアニメ第2期を再構築。主人公でユーフォニアム担当の黄前久美子と久美子の先輩で同じくユーフォニアム担当の田中あすかの物語が軸になる。

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 原作は、武田綾乃さんの小説「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ」(宝島社)。「けいおん!」などの京都アニメーションが制作。北宇治高校の吹奏楽部を舞台に、新任顧問の厳しい指導の下、ユーフォニアム担当の久美子ら吹奏楽部員が成長する姿が描かれた。

 劇場版「届けたいメロディ」は、北宇治高校吹奏楽部が、吹奏楽コンクール全国大会出場を控える中、美人でカリスマ性があり、部員から頼りにされている“特別”な先輩・あすかの退部騒動が起こる。久美子のあすかへの思いは複雑だ。時に冷たい表情を見せることがあり、誰にも本当の自分を見せず、高校生なのに無理に大人ぶろうとするところを苦手に感じていた。しかし、久美子はあすかと向き合うことになる。

 劇場版を見て、第1期に続き、第2期も名場面ぞろいだと再確認させられた。合宿の朝、ユーフォニアムを吹くあすか、久美子に笑顔を見せるあすかが美しい。久美子があすかに思いをぶつけるシーンは感動的だ。

 久美子とあすかの関係にフォーカスしたことで、高坂麗奈の出番が少ないなどテレビアニメのエピソードが一部省略されてはいる。しかし、物足りなさを感じるどころか、おいしいところが凝縮された印象。同じような再構築版として、一度退部した傘木希美にフォーカスした劇場版も作ることができるだろうし、部長の小笠原晴香バージョンの劇場版も見てみたい。18年には、鎧塚みぞれと傘木希美の新たなストーリーを描く新作、2年生になった久美子たちのその後を描く新作も公開されるといい、こちらも楽しみだ。

 テレビアニメと同じく、黒沢ともよさんが久美子、寿美菜子さんがあすかを演じるほか、声優として朝井彩加さんや豊田萌絵さん、安済知佳さん、早見沙織さんらが出演する。(小西鉄兵/MANTAN)

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