女優の吉田羊さんが6日、上野の森美術館(東京都台東区)で開かれた「怖い絵」展(主催・産経新聞社など)のトークイベントに登場した。19世紀に活躍した仏の画家ドラクロワと並ぶといわれるドラローシュの絵画で、日本初公開となる「レディ・ジェーン・グレイの処刑」を見た吉田さんは「この絵画の舞台があったら侍女役でやらせてもらいたい。暗転の中にいる侍女にスポットが当たって、モノローグから始まる舞台が面白そうだなと。女優としての想像力をかき立てられました」と話して女優魂に火がついた様子を見せていた。
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横が約3メートルある絵画「レディ・ジェーン・グレイの処刑」について吉田さんは「絵の大きさに驚きましたし、力に圧倒された。直接見て分かることもある。美しく計算されていて、どこかしら非現実的な感じがあるのですが、(絵画に描かれていることが)やはり本当に起きたことというのが分かって、怖さが伝わってくる絵でした」と振り返った。また同展の音声ガイドの声を担当したことについて「怖さをテーマにしているので、声のトーンを落としてしゃべっています」と明かした。
「怖い絵」展は、ドイツ文学者・中野京子さんの美術書「怖い絵」シリーズで紹介された絵画と、中野さんが新たに選んだ「怖い」絵画を集めた展覧会。セザンヌの「殺人」など「恐怖」を切り口に、近世から近代の欧州各国で描かれた油彩画や版画の約80点をテーマごとに展示した。会期は7日~12月17日で、午前10時~午後5時。入場料は一般が1600円、大学生と高校生が1200円、小中学生が600円。