筒井康隆さんの青春SF小説「時をかける少女」の続編「続・時をかける少女」が初めて舞台化されることになり、女優の上白石萌歌さんが主演を務めることが20日、明らかになった。上白石さんは、「時をかける少女」のストーリーから月日がたち、再び時空を超えて、未来から来た青年に恋をする女子高生の芳山和子を演じる。セーラー服姿の上白石さんのビジュアルも公開された。
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「時をかける少女」は、ひょんなことから時間を超える能力を持った少女と、未来からやってきた少年の切ないドラマを描き、1965年の原作発表以来、約250万部を出版した不朽の青春小説。「続・時をかける少女」は、「時をかける少女」をNHKでドラマ化した「タイム・トラベラー」の続編「続・タイム・トラベラー」の脚本を書籍化した。
上白石さんは「多くの方に愛され、私も大好きな作品である『時をかける少女』に続編があるということを、お話をいただいてから初めて知りました。すぐに原作を読みましたが、非現実的な世界と日常との間で揺れる和子の姿に思わず背中を押してあげたくなりました。この世界観が舞台上でどのように広がっていくのか、今から胸が高鳴ります」と作品への思いを語っている。
上白石さんは現在17歳で「現役で制服が着られる最後の年に、この作品に出合えたことをとてもうれしく思います。高校生である今だけの自分の感性を頼りに、和子とともに思い切り駆け抜けたいと思います!」と意気込んでいる。
舞台の脚本と演出は、映画化された「サマータイムマシン・ブルース」「曲がれ!スプーン」などの「ヨーロッパ企画」の上田誠さんが担当。上田さんは今回の舞台化について「数年前、『時かけ』に『続』があると知ったときは、ひっくり返りそうになりました。読むと、ラベンダーの香りを残して未来へと去っていったケン・ソゴルが、堂々とまた帰ってきて和子に迷惑をかけまくっていました。そしてまた記憶を消す消さないと言っているという。それが夫婦漫才のようで、これをコメディーにできないかと思い立ちました」と語り、「萌歌さん、ケン・ソゴルをよろしくお願いします。何も覚えていないと思いますが、あのときたしかに恋に落ちていたのですよ」とコメントを寄せている。
舞台は、東京グローブ座(東京都新宿区)で2018年2月7~14日に上演。その後、地方公演も予定されている。