呪術廻戦 死滅回游 前編
第59話「仙台結界」
3月26日(木)放送分
怪獣映画「ゴジラ」の初の劇場版アニメ「GODZILLA 怪獣惑星」(静野孔文監督・瀬下寛之監督)が17日、公開される。「名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)」などの静野さんと「亜人」などの瀬下さんが監督を務め、「シドニアの騎士」「亜人」などのポリゴン・ピクチュアズが3DCGで製作。「魔法少女まどか☆マギカ」「Fate/Zero」などの虚淵玄(うろぶち・げん)さんがストーリー原案と脚本を担当するなど豪華スタッフが集結した。アニメのゴジラは歴代最大のサイズで独特の造形も話題になっている。瀬下監督はその造形について「ご神木のような存在感」と説明する。瀬下監督に製作の裏側を聞いた。
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「GODZILLA 怪獣惑星」は、3部作の第1作。2万年もの間、地球に君臨し続けてきたゴジラと人類の因縁の物語が描かれる。ゴジラの登場で地球を追われた人類は恒星間移民船でくじら座タウ星eを目指すが、生存可能な環境ではなく、青年ハルオは地球へ帰還。2万年が経過し、ゴジラを頂点とした生態系の地球で、人類はゴジラにリベンジしようとする。宮野真守さんが主人公・ハルオを演じるほか、櫻井孝宏さんや花澤香菜さん、杉田智和さん、梶裕貴さん、諏訪部順一さんらが出演する。
「ゴジラ」のアニメ化にファンは驚き、期待など複雑な思いがあるかもしれない。瀬下監督に参加のオファーがあったのは、3年以上前にさかのぼる。「お話をいただき、無理でしょ!と答えました。話を聞いていくと、『ゴジラ』を見たことがないけどアニメが好きな方に向けて自由な発想で作っていただけないですか?ということでした。でも、無理です!となりました」と振り返る。
「ゴジラは個性的で素晴らしく、世界に名だたるキャラクター。特撮という様式を代表するキャラクターでもあります。ゴジラは、特撮の様式の延長じゃないといけないのでは?と考えていた。荒唐無稽(むけい)な例えですが、歌舞伎をミュージカル風にやってほしい……と言われたら困りますよね。だから、無理です!となったんです。昔からのゴジラファンをアニメでうならせてほしい!というのも無理ですし」との思いがあったからだという。
しかし「(ストーリー原案・脚本担当の)虚淵(玄)さんと仲良くさせていただいている静野さんと一緒ということでした。それなら、もしかしたらできるかもしれない。偉大で才能のある2人の影に隠れるように、ひっそりお役に立てるのであれば」と参加を決意した。
「ゴジラ」と言えば、2016年7月に公開された「シン・ゴジラ」(庵野秀明総監督・脚本、樋口真嗣監督・特技監督)も話題になった。瀬下監督は「シン・ゴジラ」を見て「安心したところもあります」と明かす。「新しい表現で特撮の風格、様式を継承している傑作が生まれた。ゴジラの本家本流は『シン・ゴジラ』が継承した。我々はゴジラブランドの支流として、アニメファンにゴジラを伝えることに徹することができる。アニメを作っている中で、やっぱりどこか不安だった。ゴジラファンから厳しい言葉もあるんじゃないかな?と感じていた中で安心したんです」と話す。
「『シン・ゴジラ』はライバルにはならないのだろうか?」と聞いてみると「それは全くないです。とてつもない大傑作。心からリスペクトしています。本家を背負ってもらったので、僕たちはちょっと肩の力を抜いて作ることができます。ハリウッドのゴジラも盛り上がっていますし、ゴジラは世界に誇るキャラクターとしてまだまだ発展していく。その中にアニメもある……と温かく見守っていただければ」と語る。
瀬下監督、静野監督、虚淵さんという豪華なスタッフが製作することになったが、瀬下監督は、3人の役割分担について「そんなにないんですよ」と話す。「虚淵さんに素晴らし原案を作っていただき、みんなで肉付けしていきました。明確な分担はありませんが、僕がSF考証、世界観、静野さんは編集、構成など映画全体のエンターテインメント性を高めていった。そういう傾向はありました。もめた記憶がないんですねよ。似ているんですかね? それぞれに作風、こだわりがあるけど、自分のアイデアだからという固執がない。面白ければ、取り込んでいけるタイプなんです。この3人だったら、10時間くらいの作品でも作れますよ。現場の人は怒ると思いますが」と説明する。
虚淵さんは、作家性が強いというイメージを持っている人も多いだろう。しかし、瀬下監督は「虚淵さんは本当に柔軟」と話し、その魅力を「虚淵さんならではのせりふ、展開がある。何がすごいかと言うと、『もうちょっとこういうふうなのがいいな……』と言うと、『これはどうですか?』とアイデアを出していただける。引き出しがたくさんある。しかも、引き出しに入っているものが、どれも虚淵さんらしい。バリエーションがあって柔軟で、個性がある。すごいことですよ」と語る。
「GODZILLA 怪獣惑星」に登場するゴジラは、造形も公開前から話題になっている。歴代最大のサイズで、金属に極めて酷似した筋繊維の集積体で強い電磁気を発生させる特性を持つ。地球の生命淘汰(とうた)の果て、植物を起源に持つ超進化生命体として2万年の永き時を生きながらえた……という設定だ。
瀬下監督はゴジラの設定について「一番重要なのは、ご神木のような存在感です。虚淵さんのアイデアでは、生命進化の頂点という設定でした。僕がモチーフとして選んだのが樹木。樹木は寿命が長く巨大で、根がアスファルトやコンクリートを突き破り、力強い。植物的な特徴を入れて、背びれはヒイラギの葉のようにもしています。今回のゴジラは生物を超えた天災のような存在。人間にとって恐ろしいけど、畏敬の念もある。そういう存在であってほしい」と説明する。
表情もこれまでのゴジラとは違い、穏やかに見える。「恐るべき存在だが、捕食動物のようにはしていません。知性すら感じるような優しさもある。恐ろしいけど神々しい。口が大きくなり過ぎると捕食動物感が強くなる。あえて頭を小さくしています」という。
今回のゴジラは青にも緑にも見え、色も独特だ。「地色は青っぽいんです。一見、樹木のようですが、表面は金属のように固い。コケが降り積もっているので、緑に見えるところもあります」と話す。
瀬下監督が手がけてきた「亜人」などは、いずれも3DCGのダイナミックな表現が話題になった。「GODZILLA 怪獣惑星」もまた3DCGで製作された。瀬下さんは映像のこだわりを「空間移動をダイナミックにすることで物語の世界に没入してもらう。映像を作る時、没入感を向上させることばかりを考えています。僕や静野さんは場面にこだわっている。バーチャルスタジオでCGでセットを作り、場面をしっかり作る。場面が面白かったら、どこを切り取っても何とかなる。それが3DCGの得意なところ。没入感を与えることができるカメラワーク、カッティングを意識しています。3DCGならではの表現をコツコツ積み上げています」と語る。
瀬下監督は「見どころは全部なんですけど、SFが苦手で、『ゴジラ』を見たことがなくて、アニメは見ます……という方にとっては、虚淵さんのストーリーがとにかく面白いので、楽しめると思います」と自信を見せる。アニメは3部作でまだまだ続く。自由な発想で作られた新たな「ゴジラ」の今後の展開も気になるところだ。
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