朝ドラ:100作目ヒロインは広瀬すず 19年前期「夏空」はアニメーターを目指す女の子の物語 

19年度前期のNHK連続テレビ小説「夏空」のヒロインに決まった広瀬すずさん
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19年度前期のNHK連続テレビ小説「夏空」のヒロインに決まった広瀬すずさん

 2019年度前期のNHKの連続テレビ小説(朝ドラ)の作品・ヒロイン発表会見が20日、東京・渋谷の同局で行われた。記念すべき100作目の朝ドラは「夏空-なつぞら-」でヒロインは広瀬すずさんが務める。作品とヒロインが同時に発表されるのは極めて異例。19年春からスタートする。広瀬さんは「100回というすごく大きな数字、存在、いろいろな人から『100作品目だからね』って言っていただいて、ちゃんとプレッシャーは感じています(笑い)。新しい風を吹かすことができたらいいなって思います。頑張ります」と意気込みを語った。

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 また広瀬さんは「ヒロインが決まったよって聞いたのは昨日」と言い、「えっ?という気持ちのほうが大きくて、(話が)左から右に流れてしまって。朝ドラヒロインは憧れの存在で、まだ実感はないんですけど、大変だろうなって。ただ今は楽しみって思えるほど時間もたってなくて、どういう自分になっていくのか想像もついていない」と心境を明かした。

 脚本は大森寿美男さんが担当し、アニメーターを目指す女の子の物語になるといい、広瀬さんは奥原なつ役を務める。ヒロインの奥原なつは1937年、東京生まれの設定。大空襲を生き延びるものの、両親を戦争で失う。兄・咲太郎(さいたろう)、妹・千遥(ちはる)と別れ、父の戦友だった柴田剛男(たけお)に一人引き取られ、北海道の十勝地方に移り住む。柴田家の家業である酪農を手伝う中、持ち前の明るさを取り戻し、北海道移民1世である剛男の義父・泰樹(たいじゅ)から、開拓者精神とともに人生で大切なことを学んでいく。

 高校卒業後は上京して、当時、草創期を迎えていたアニメ業界に飛び込む。画家志望の友人・山田天陽(てんよう)から、手ほどきを受けたデッサンの腕前を生かし、自然の中での生活で磨かれたみずみずしい感性を発揮していく……というストーリー。

 制作統括の磯智明さんは広瀬さんの起用について「キャスティングとは、巡り合わせです。この方に演じていただきたいと思っても、タイミングが難しければ実現しません。しかも連続テレビ小説のヒロインは、年齢も大きな要因です。『戦災孤児』『北海道』『アニメーション』という三つのキーワードを持つ遠大な物語を、演技力とリアリティーをもって演じ切れる女優は今、広瀬すずさんしかいないと当初から考えていました。こうして実現できたのは、まさに巡り合わせ、としか言いようがありません。しかも、連続テレビ小説100作という節目が重なりました」と話している。

 また「広瀬さんの実力は、まだ未知数です。これまで数々のヒロインが連続テレビ小説で才能を開花させたように、この作品を通して、さらなる飛躍を遂げると期待しています。日本中から、『なっちゃん』と呼ばれるくらい、作品に溶け込んで、愛されるといいなと思います」とコメントを寄せている。

 朝ドラは現在、葵わかなさん主演の「わろてんか」を放送中で、18年4月からは永野芽郁さん主演の「半分、青い。」はスタートする。また18年後期は「まんぷく」に決まっている。

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