細田守監督:3年ぶり新作「未来のミライ」は親としての実体験から 4作連続「家族」モチーフの理由

最新作「未来のミライ」が2018年7月に公開される細田守監督
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最新作「未来のミライ」が2018年7月に公開される細田守監督

 細田守監督の約3年ぶりの新作劇場版アニメ「未来のミライ」が2018年7月20日に公開されることが13日、明らかになった。テーマは「きょうだい(兄妹)」で、同日東京都内で行われた会見で細田監督は「この作品は4歳の男の子に妹ができまして、妹に両親の愛を奪われたお兄ちゃんが、愛を求めて旅立つお話」といい、自身も2児の父親であることから「下の子(妹)が生まれた瞬間に母親の愛を巡る争奪戦、狂おしいまでのやりとりが始まった。人間って愛なしでは生きられないんだって、愛を奪われた人間がどのようになるのかって、うちの上の子(兄)を見ていて(描きたくなった)」と明かした。

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 「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」「バケモノの子」に続き、4作連続で「家族」がモチーフとなったことについては、「作り続けているっていうことは(家族を)描き切れていないってこと」と苦笑い。一方で、「一個の作品で終わるモチーフじゃないなって。『サマーウォーズ』は親戚がアクション映画の主人公だったらっていう発想で考え始めた作品で、『おおかみこども~』は子育て、『バケモノの子』は父親、出てくる人みんなが父親だったっていう、決して血はつながっていなくても父親になれるんだって思いながら作ったので」と「家族」の多面性を語った。

 「未来のミライ」は、甘えん坊の4歳の男の子と未来からやってきた妹の不思議な“きょうだい”の物語。とある都会の片隅の、小さな庭に小さな木の生えた小さな家にある日、甘えん坊の4歳の男の子・くんちゃんに生まれたばかりの妹がやってくる。両親の愛情を奪われ、初めての経験の連続に戸惑うくんちゃん。そんなとき、くんちゃんが出会ったのは、未来からやってきた妹「ミライちゃん」だった……というストーリー。ちょっと変わった“きょうだい”が織りなす物語と誰も見たことのない、小さなお兄ちゃんの大きな冒険が描かれる。

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