湯浅政明監督:「夜明け告げるルーのうた」芸術性評価に笑顔 壇上でスタッフを祝福

「第72回毎日映画コンクール」の表彰式に登場した湯浅政明監督
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「第72回毎日映画コンクール」の表彰式に登場した湯浅政明監督

 「第72回毎日映画コンクール」(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催)の表彰式が15日、「ミューザ川崎シンフォニーホール」(川崎市幸区)で開催され、劇場版アニメ「夜明け告げるルーのうた」で「大藤信郎賞」を受賞した湯浅政明監督が出席した。同賞は芸術的に優れたアニメーション作品に贈られ、湯浅監督は「スタッフを代表して賞をいただかせていただきますけど、スタッフの皆さま、おめでとうございます」と笑顔で呼びかけた。

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 また「アニメーションはすごくたくさんのスタッフで作っていて、たくさんの絵を描いて、人を立たせて歩かせるだけでも根気がいる」と苦労を明かした上で、「アニメーション自体に理解のある映画賞で、ありがたいと思っています」と感謝の言葉を語った。

 「夜明け告げるルーのうた」は、湯浅監督が手がける初めての完全オリジナルの劇場版アニメで、寂れた漁港の町・日無町に住む中学生のカイが、人魚のルーと出会い、交流を深めることで次第に心を開いていく……というストーリー。「午前3時の無法地帯」などのマンガ家のねむようこさんがキャラクター原案、「ガールズ&パンツァー 劇場版」などの吉田玲子さんが脚本を担当。女優の谷花音さんがルー、俳優の下田翔大さんがカイを演じた。

 「毎日映画コンクール」は、日本で最も長い歴史を持つ映画コンクールの一つ。今回は「転校生」や「時をかける少女」などで知られる大林宣彦監督の「花筐/HANAGATAMI」が「日本映画大賞」、俳優の菅田将暉さんと韓国の俳優ヤン・イクチュンさんがプロボクサーに扮(ふん)した岸善幸監督の「あゝ、荒野」が「日本映画優秀賞」に選ばれ、「監督賞」は「バンコクナイツ」の富田克也監督、「脚本賞」は「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」の石井裕也監督が受賞した。

 表彰式には、「あゝ、荒野」で「男優主演賞」を受賞した菅田さん、「散歩する侵略者」で女優主演賞を受賞した長澤まさみさん、「三度目の殺人」で男優助演賞を受賞した役所広司さん、「幼な子われらに生まれ」で女優助演賞を受賞した田中麗奈さんらも出席した。

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