人気マンガ「ドラゴン桜」などで知られる三田紀房さんの「アルキメデスの大戦」が実写映画化され、俳優の菅田将暉さんが主演を務めることが16日、明らかになった。「ALWAYS三丁目の夕日」(2005年)、「永遠の0」(13年)などの山崎貴さんがメガホンをとる。菅田さんと山崎さんが映画作品でタッグを組むのは今回が初めて。
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「アルキメデスの大戦」は、三田さんがマンガ誌「ヤングマガジン」(講談社)で連載中のマンガ。舞台は1930年代の日本。アメリカとの開戦を視野に入れた大日本帝国海軍の司令部は、世界最大級の戦艦・大和を建造し、日本の国威を世界に示すという計画を立てていた。その計画に反対を唱える海軍少将・山本五十六は、大和建造を阻止するため、帝国大学100年に1人の逸材で、「アルキメデスの再来」と呼ばれる天才数学者の櫂直(かい・ただし)を引き入れる。櫂は数学者ならではの視点で、巨額の国費を投じる大和建造費の見積もり額に矛盾を発見し、軍部の陰謀を暴こうとする……という展開。
主人公の櫂を演じる菅田さんは「誰もが知っている戦艦『大和』から見えてくる日本人の性(さが)と数学から浮き出てくる果てしない愚かさに、僕はロマンを感じました。そのスケールは非常に映画らしく、そして夢と現実に生きる僕ら現代人に突き刺さる題材だと思います。今やらなければならない作品だと思いました。使命感を持って臨んでいきます。そんな緊張感の中、現場では山崎監督のにんまり企み顔が毎日癒やしです」とコメントを寄せている。
山崎監督は「戦艦『大和』建造計画を数学の力で阻止できるのか? この不可能ミッションに臨む若き天才数学者『櫂直』……。抜群に胸が高鳴るプロットを擁した原作『アルキメデスの大戦』に出会ったとき『これぞ映画だ!』と興奮したのを覚えています。そしてこの戦艦『大和』が抱えていた問題を考えることは、実は今の日本という国を考えることにつながるのではないかと感じました」と振り返り、「日本を代表する重鎮の方々と、勢いのある若手の面々。またもや暴走する山崎組のスタッフたち。この素晴らしい仲間と共にいつも以上に熱い夏を乗り切っていきたいと思います。『大和』の巨体がスクリーンに蘇るのを楽しみにしていて下さい」とアピールしている。
原作者の三田さんは「『アルキメデスの大戦』映画化決定はとてもうれしく思うとともに、本作を選んでいただき誠に感謝いたします。日本を代表する山崎貴監督と豪華な俳優陣は最高の組み合わせで、今から胸が踊ります。主演の菅田将暉さんは主人公・櫂直のイメージそのもので、若き天才数字者がぴったりだと思いました。戦艦大和や数々の軍艦、海軍の様子が最新映像でどのように表現されるのか、ワクワクしながら完成の日を待っています。多くのお客様に劇場で鑑賞していただけるよう作品を通じてアピールしていきたいと思います」と語っている。
映画「アルキメデスの大戦」は2019年夏公開予定。
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