セガゲームスの人気作「龍が如く」シリーズのリアル捜査ゲーム「100億の少女誘拐事件」が19日からスタートする。「リアル脱出ゲーム」でおなじみの「SCRAP(スクラップ)」が制作し、「龍が如く」の桐生一馬も登場するだけにどんな企画なのか気になる。シリーズでは「龍が如く4」派のおじさんゲーマーが、会見とメディア体験会に参加してみた。
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「龍が如く」は、架空の歓楽街を舞台にさまざまな人間ドラマを描いた人気ゲーム。リアル捜査ゲーム「歌舞伎町探偵セブン」は、東京・新宿の歌舞伎町にある「東京ミステリーサーカス」で展開している。
「龍が如く」と「歌舞伎町探偵セブン」がコラボした「100億の少女誘拐事件」は、歌舞伎町で名の知れた「セブン探偵事務所」のラビットと「龍が如く」の桐生が実在するという設定の中で、参加者が新人探偵として、事件の解決を目指して、実際の歌舞伎町を奔走する。プレー人数は1人でも複数でも可能で、制限時間は設けられていないが、普通にプレーすれば約2時間でクリアできるという。
参加者は、東京ミステリーサーカスの2階でバインダーが手渡される。そこにはゲームを進める上での注意書きがあった。ゲームでは、歌舞伎町で本当に営業している店や建物に入る必要があるため、「施設に入るときにはしっかり確認をすること」と書かれており、事件や事故に巻き込まれたときの電話連絡先もあった。少し緊張してしまう一文だ。
バインダーには、ほかにもゲームの進行に必要な情報がびっしりと書かれていた。出てくる店の名前は、当然ながら本物の店舗名だ。今回はメディア向けの体験会ということで案内が付いたが、本来は誰の力も借りずに歌舞伎町を歩くことになる。歌舞伎町のホテル街を歩くのは、昼間とはいえ非日常感を覚える。30度を超える猛暑の中で約5分歩くと、目的の建物に着いた。当然ながらゲームを感じさせる表示は一切なく、案内が付いているのに「本当にここにあるの?」と尋ねてしまった。大丈夫なことは頭で分かっているのに……。ドキドキしながら建物に入る。
そして、本物にしか見えないバーの扉を開けると、雰囲気たっぷりのバーのカウンター内に目的の人物がいた。「まあ座りなよ」と勧められて椅子に座り、“捜査”のための会話が始まるのだが、「来ると思っていたよ」「(情報に)いくら出せる?」などと聞かれ、本物の探偵になったような気分が味わえる。実はこの店、リアルで営業している正真正銘のバーなのだ。従って夜にプレーすれば、店の客とゲームのプレーヤーが一緒の空間にいる……ということもありえるそうだ。
もう一つ訪れたのは、こちらもゲームで訪れる雑居ビルだ。ここも催しをしているような雰囲気はゼロ。ポストに大量につまって散乱したチラシが哀愁を漂わせており、いかにも秘密の場所といった感じだ。ここでは「龍が如く」の戦闘「ヒートアクション」を体験できる。
関係者によると、施設内で遊ぶ「リアル脱出ゲーム」は難度を高めに設定しているが、施設を周回する「リアル捜査ゲーム」は時間制限もなく、難易度を低めにしている。今回のゲーム中には、桐生とLINE交換をする仕掛けもあったり、「龍が如く」の世界観を感じさせるせりふ回し、仕掛け、小道具なども用意されている。
ゲームのサービスを前に、18日に「東京ミステリーサーカス」で発表会も開かれ、桐生役の声優・黒田崇矢さん、お笑いコンビ「NOモーション。」が登場した。黒田さんは「僕は50代で普通のアトラクションでは感動できない年齢でして……。炎天下を歩くのも嫌だったのですが、(炎天下の苦労を)はるかに上回るほど面白かった。びっくりしました」と“太鼓判”を押していた。セガゲームスの横山昌義チーフプロデューサーは「ゲームで人混みや雑踏感を出すようにはしていますが、匂いは出せない。そして町の匂いを感じながら遊ぶのがこれだけ楽しいんだと思いました」とアピールした。
なお、会見後のメディア向け体験会で、建物から炎天下の町に出たところに、偶然いた黒田さんが、メディア陣に「(体験会へ)いってらっしゃい」と声をかけてくれた。せりふ回しこそ違うものの、桐生に見送られたようで、不思議な気持ちになった。
料金は、初めてプレーする人向けのバインダー付きチケットは2500円。既にバインダーを持っている人向けの通常チケットは2000円。
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