今年、創刊50周年のマンガ誌「ビッグコミック」(小学館)の関係者に、名作の生まれた裏側や同誌について聞く連載企画「ビッグに聞く」。第13回は、「島耕作」シリーズや「黄昏流星群」などの弘兼憲史さんが登場。
弘兼さんは大学卒業後、松下電器(現パナソニック)に就職し、宣伝部でイラストやポスターなどを制作。懇意にしていたデザイナーがマンガを描いている姿に感化され、「自分も描いてみたい」と考えるようになったというが、当時はマンガに充てる時間がなかった。約3年、同社で働き、1年間、自由に過ごせる100万円がたまったところで退職し、マンガ家を目指した。
退職後は、映画館に入り浸り、映画から「起承転結の構成や、画面の白黒のバランス」などを学んだ。「ビッグコミック賞」に4度応募し、佳作に選ばれるなど評価を得た。1974年、「ビッグコミック」掲載の「風薫る」でデビューし、当時から大人向けのマンガを描こうとしていた。「僕には藤子・F・不二雄先生のような子供の心がないんです。子供の時から大人だった。サラリーマンも体験したし、マンガ誌を読むサラリーマンが増えていた。自然とサラリーマンのまなざしでマンガを描いてきた。『ビッグコミック』を読んでいたら、こういう大人向けの話ならば僕でも描けるんじゃないか?と思えたんです」と話す。
弘兼さんは小学館の「ビッグコミックオリジナル」で「黄昏流星群」、講談社の「モーニング」で「島耕作」シリーズを連載している。2社の違いについて聞くと、「講談社の『モーニング』はかつては『ジャンプ』(集英社)に似ていてイケイケでした。全部の作品がおいしい卵焼きを目指しているかのようでね。編集長に『耕作をもっと元気なヤツにしましょうよ』とよく言われたものです。ただ、耕作はペーソスがありすぎてね。小学館の『ビッグ』は、幕の内弁当。メインの主菜があって、副菜があって、不動のつくだ煮『赤兵衛』がある。きれいにお弁当箱に収まっている。読者アンケートでトップを取らなくても持ち場があるんだ……という気楽さがありました」と話す。
弘兼さんは、常に自分の同世代に向けてマンガを描いてきた。83年に始まった「島耕作」シリーズの主人公・島耕作は年を重ねる中で出世してきたが「同じ年代の人にアピールしようとして描いてたから、島耕作は昇進させざるを得なかった。島耕作は自分と同じ年齢に設定しているので、終わる時は僕が倒れた時。読みたいという読者がいる限り続けていきたい。時代に合わせたネタを描いているので、大変ですけど」と説明する。
さらに「『黄昏流星群』は開始時、自分が48歳だったから当時は50代前後の話を描いたけれど、いまは60~70代の恋を描くようになった。このままいくと、5年後には80歳の恋愛を描くマンガ家になりますね。まさか自分が『おばちゃんの裸を描くと日本一』と呼ばれるマンガ家になるとは(笑い)」とも語る。弘兼ワールドはまだまだ続いていきそうだ。
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