今年でデビュー40周年の人気バンド「サザンオールスターズ」の最新曲で、原由子さんが歌う「北鎌倉の思い出」が、女優の黒木華さんと俳優の野村周平さんのダブル主演映画「ビブリア古書堂の事件手帖」(三島有紀子監督、11月1日公開)の主題歌に決定したことが27日、分かった。「サザンオールスターズ」名義で、原さんのボーカル曲が映画主題歌になるのは今回が初めて。
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「北鎌倉の思い出」は、桑田佳祐さんが作詞・作曲を担当。北鎌倉を舞台に、時空を超えて行き来する愛する人への思いを、豊かな自然の描写とともに情緒的に表現した。8月1日リリースのプレミアムアルバム「海のOh, Yeah!!」に収録される。
楽曲制作前の桑田さんと原さん宛てに、作りあげた本編映像に添えて、自らの思いをつづった手紙を渡したという三島監督は、「その返事としていただいた楽曲には、『100年経(た)った今も 君を守ってくれる 姿なき人の思いよ』という詩が刻まれていました。映画の最後に流れるこの歌は、人間の記憶の中の深い“思い”を、微細にそして力強く引っ張り出してくれます」とコメント。
黒木さんは、「映画を見て(楽曲を)作ってくださったと聞いて感動しました。栞子さんと大輔の姿や、純文学の薫りのする歌詞を、原由子さんの鎌倉に吹いてくる風のような声で聞けて、本当にすてきです」と喜び、野村さんは「聴いているだけで心が休まる、そんな曲はなかなかないと思いますので、映画を見ていただき、最後にこの曲を聴いてまたビブリアのことを思い出してほしいです」とコメントを寄せている。
映画は、三上延さんの人気ミステリー小説シリーズが原作。過去の出来事から本が読めなくなった五浦大輔(野村さん)は、亡き祖母の遺品の中から出てきた、夏目漱石の「それから」に記された著者のサインの真偽を確かめるため、鎌倉の古書店「ビブリア古書堂」を訪れる。古書堂の美しい店主・篠川栞子(黒木さん)は、極度の人見知りだが、優れた洞察力と、驚くべき推理力を秘めており、サインの謎を解き明かす。そして、古書堂で働き始めた大輔に、栞子は太宰治の「晩年」の希少本を巡って、謎の人物から脅迫されていると打ち明ける。その正体を探り始めた2人は、やがて太宰の2冊の本に隠された秘密が、大輔の人生を変える一つの真実につながっていることを知る……というストーリー。
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