NEOGEO mini:話題の復刻ゲーム機をプレー おじさんの心は20年前にタイムスリップ

SNKの復刻ゲーム機「NEOGEO mini」
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SNKの復刻ゲーム機「NEOGEO mini」

 「餓狼伝説」や「サムライスピリッツ(サムスピ)」など往年の名作ゲームを収録したSNKの復刻ゲーム機「NEOGEO mini(ネオジオ ミニ)」が24日に発売された。オンライン通販大手のアマゾンで限定販売になったこともあり、即日完売。1990年代にゲーム機の「ネオジオ」を購入したおじさんゲーマーとしては、見逃すわけにはいかない。運良く手に入れられたので、プレーしてみた。

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 ◇「懐かしさ」こみ上げる 軽さにギャップ

 「ネオジオ ミニ」を手にした最初の感想は「懐かしい」だ。ネオジオを遊んだ当時は、スーパーファミコン全盛時代で、高機能で高価なネオジオを持っていることは、おじさんの周りでは、ちょっとしたステータスだった。

 そして、箱を開け、ゲーム機本体を持った時に感じたのは「軽い」。当時はゲーム機もソフト(カードリッジ)も大きく、友達の家に持ち運ぶのに苦労した覚えがある。それが手のひらサイズになり、40タイトルも遊べるのだ。正直にいえば、あまりにも軽すぎて「大丈夫なのか?」と思ったほどだ。デザインはアーケードゲーム機仕様で重々しいのに、持ってみると非常に軽く、さらに電源がUSBのため、ギャップを感じるのだろう。

 ◇サムスピに大興奮

 ゲームをプレーし始めると、「大丈夫なのか?」という感情は、完全に吹き飛んだ。ゲーム機の背面にあるボタンを押して、スイッチを入れ、40種類のタイトルを見ると、どれから遊ぶべきか迷ってしまう。最初に選んだのは、大好きだった「サムライスピリッツ 天草降臨」だ。オープニングを見て、想像していたよりも緻密で美しいCGに驚いた。

 遊ぶのは20年ぶりなので、慣れることも兼ねて、最強キャラクターだった覚えのあるシャルロットを選ぶ。「いざ! 尋常に勝負!」の対戦開始のコールに、おじさんの心は20年前にタイムスリップした。キャラクターの声、繰り出す技、血しぶきの演出、勝ち名乗りのコール……何もかも懐かしい。だが、さすがにゲームの腕前は落ちていて、一番簡単な難易度にしていたが、3面であっさり負けてしまった。ファミコンやスーパーファミコンの復刻ゲームも楽しかったが、個人的にはネオジオの興奮度の方が断然高かった。何せ20年ぶりだから、余計に興奮するのだろう。

 次は「真サムライスピリッツ 覇王丸地獄変」を遊んでみた。今度は、得意キャラクターだったナコルルを選択する。遊んでみると、ナコルルのコマンド(必殺技の操作方法)をそこそこ覚えており、いくつかはきちんと技を出せて驚いた。しかも慣れるにつれて、相手と間合いを取って出方をうかがいながらプレーしていた。「そうそう、こうやって遊んでいたよね」とボソボソ独り言を言ってしまうほど、当時を思い出して、うれしさがこみ上げてきた。

 ◇餓狼伝説や得点王に挑戦も…

 個人的には、ずっと「サムスピ」シリーズだけ遊んでいたいが、他のゲームも気になるところで、今度は「餓狼伝説SPECIAL」を選んでみた。こちらは甘くなかった。「餓狼伝説」シリーズのコマンド入力は、当時のゲーマーならご存じの通り、かなりシビアだ。おじさんは、主人公キャラクターのテリー・ボガードを選んだものの、基本技の「バーンナックル」や「パワーウェーブ」がなかなか出せない。コマンドの技を出すために、ひたすら練習した記憶がよみがえり、苦笑いしてしまった。それでもまぐれで技が相手にヒットすると、うれしくて思わずニヤニヤしてしまった。

 最後は、サッカーゲームの「得点王」を遊んでみた。日本代表を選ぶと、ユニホームが青色でなく赤色なのが懐かしさを感じさせる。イタリア代表と対戦したが、タックルやスライディングが全く相手選手にヒットせず大苦戦。1対6で完敗した。現代のサッカーゲームは、本物のサッカーに合わせて複雑になったが、「得点王」はパスやドリブルでシンプルにつなぐようになっていて、逆に新鮮に感じた。

 ◇

 自分の部屋で興奮と至福の1時間を味わい、一息つくためリビングに戻ると、家族に「部屋でずっと叫び声が聞こえたけど……」と言われてしまった。暑かったので部屋の窓を開けていたため、近所にも叫び声が聞かれていたことが判明。自分では、黙々とクールに遊んでいたつもりだったが、相当恥ずかしいことになっていた……。

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