お笑いコンビ「ゆにばーす」のはらさんが、初の著書となる“詐欺メーク”本「ゆにばーすはらの#詐欺メイク」(世界文化社、1300円・税抜き)を発売した。SNSで“詐欺メーク”の画像を投稿して話題になり、「2年くらい前からひっそりと始めていた」というインスタグラムのフォロワー数は4000人から15万人に激増。ついに本を出版するまでになったはらさんは「いぇーい!!」と絶叫して大喜びし、「原宿とかを歩いていると、芸人の前に『メークの人』と言われるようになった」と語る。“詐欺メーク”を始めたきっかけや反響を聞いた。
あなたにオススメ
“あの頃”のジャンプ:実写ドラマ化も話題「ウイングマン」 1983年を振り返る
はらさんは「どうやったら人に出会わずに(男性に)モテられるかな?」と、高校卒業時に、本や雑誌で研究した独自のメークで「奇跡的にキレイな写真を撮って(出会い系サイトに)掲載した」といい、「5分で80件くらい好意を寄せられて自信を持った」という。メークのテクニックは「初めは見よう見まね。雑誌を見たり、周りの友達のメークを見たり。お金もなかった」と振り返る。
ブラウンのシャドー、黒のアイライナーなど限られたメーク道具で「どうやったら可愛く見えるか」と研究し、1本だけあったというカラー、ピンクのアイライナーを、アイラインだけでなく、チークやリップにも兼用するなど工夫を重ね、「どれだけ引き出せるか。淡々とやって8年、9年……本を出すまでになりました!」と喜びを語る。
「淡々と」続けていた“詐欺メーク”が有名になったきっかけは、ゆにばーすが漫才コンテスト「M-1グランプリ2017」で決勝進出したこと。「(M-1を)見た人が(ゆにばーすのことを)調べたんでしょうね。そしたら私の詐欺(自撮り)写真が出てきて、『何だこれは?』ってなった」と経緯を明かす。インスタグラムのフォロワーは、M-1の決勝前で約4000人だったが、「(ネットで)『この美女がM-1ファイナリスト?』っていう記事が出て、そこから一気に、1週間で1万人増えました」と明かす。
その後は、メークの人気で、女性ファッション誌「CanCam(キャンキャン)」(小学館)にも取り上げられ、フォロワーは7000~8000人増加。さらに月刊美容誌「VOCE(ヴォーチェ)」(講談社)が配信する動画にも登場し、「M-1から半年で、4000人から15万人になりました! すごい影響力です」と笑顔を見せる。現在では知名度も上がり、「原宿とかを歩いていると、芸人の前に『メークの人』と言われるようになりました」と反響を喜ぶ。
特にうれしかったというファンからのコメントを聞くと「誰かに『似ている』っていうコメントがすごくくるんです!」と目を輝かせるはらさん。メーク前は、俳優の浅野忠信さん、古田新太さん、女装したビートたけしさんに似ていると言われていたというが、メークしてからは「(女優の)筧美和子さん、栗山千明さん……“世界で最も美しい顔100人”にも選ばれている(韓国の5人組女性アイドルグループ)『Red Velvet(レッドベルベット)』のスルギさんにも似てるって! 私が言ったんじゃないですよ!」と明かし、「ものすごくうれしいこと。すごい幅です」と語った。
一方、今回の出版について、相方の川瀬名人には「本が出ることになります。もしかしたら忙しくなるかも」と報告したところ、「ええんちゃう?」という返答があったという。これまで、“詐欺メーク”は、まず川瀬名人に「今回はこんなふうになりました!」と“プレゼン”をしていたそうで、「自分から見せちゃってるので、相方を(メークで)だましたことはない」といい、川瀬名人もはらさんのメークを熟知しているそうで、「『これ、はらさんやろ?』って見破れるレベル」だと明かす。
メークの勉強をスタートした当時は、雑誌のほか美容家のIKKOさんのメーク本を参考にしていたというはらさん。現在のメークのライバルは、女装タレントのぺえさんだといい「男性ですけれど非常にうまいなと思います。肌ツヤの感じとか、個性の出し方とかがいいな」と真剣な表情で語る。
「ゆにばーすはらの#詐欺メイク」は、はらさんの顔を“詐欺メーク”のビフォーアフターで比較し、30~60分で完成する「きれいなお姉さん」「女子高生」「海外セレブ」「花嫁」「女優」などをテーマに「はらの美人七変化」として紹介。新作メーク、「迫力満点の海外セレブ」や「人気女優」などの小技メークの方法、“一番美人に見える方法”を見いだしたというはらさん流の自撮り技なども公開し、“詐欺メーク”の極意やスキンケアについてのQ&Aも掲載している。
「2冊目は考えられないほど、内容を凝縮させた。同世代や、結構年上の方にも見てほしい。上からの言い方になっちゃうけど、読んでまねしてほしい」と熱い思いを明かすはらさん。「(本の売り上げの)ライバルは芥川賞の『火花』です!」と力を込めていた。