寿美菜子:自身のバーチャルアナウンサーと“共演” 「驚きました」

イベント「AI MEETUP 2 AIキャラクタービジネス最前線」に登場した寿美菜子さん
1 / 6
イベント「AI MEETUP 2 AIキャラクタービジネス最前線」に登場した寿美菜子さん

 声優の寿美菜子さんが19日、東京都内で開かれたAI(人工知能)をテーマにしたイベント「AI MEETUP 2 AIキャラクタービジネス最前線」に登場。自身が声を当てたバーチャルアナウンサーの沢村碧と対話した寿さんは「(初めて聞いたときは)驚きました」と話していた。

ウナギノボリ

 沢村碧は、ソニーと共同通信社が取り組むバーチャルキャラクターの自動ニュース配信システムで2016年から運用している。今回はバージョンアップ版で、従来よりも完成度が高く、人が読んだと勘違いするようなスムーズな声で読み上げることができる。イベントでは、寿さんがニュースを読み上げるふりをして、沢村碧がニュースを読み上げたが、出席者はバーチャルアナウンサーの違和感のなさに驚いていた。寿さんが「今日のお昼は何を食べましたか」と尋ねると、沢村碧は「代々木上原のおいしいお弁当屋さんのお弁当を食べました。業界で有名な魚がおいしいお弁当屋さんです」と答えていた。

 寿さんは、AIキャラクターの基になる音声データベース「辞書」を作るときのエピソードを聞かれると「普段の(アニメの)アフレコとは違って、感情を抑えて、でもロボットのような平易な声にならないようキープしながら録(と)り続けるのが大変。台本も(特殊で日本語の)会話になってないような、文章を読み上げる」と明かしていた。

 イベントでは、「AIキャラクターが声優の仕事を奪うのでは?」という質問も飛び出したが、ソニー・ミュージックコミュニケーションズでVR事業を手掛ける松平恒幸さんは「一般論として声優のビジネスは稼働すればお金がもうかり、休むともうからない仕組みになっている。だがAIキャラクターがいれば、声優が稼働していないときにも稼げるようになる。さらにAIキャラクターは、(自発的な)演技ができないわけで、演技が必要なものは引き続き声優が必要になる」との見方を示した。

 今後は、AIキャラクターに記憶を持たせるようにして、記憶を前提にした対話も可能になるという。より自由な対話ができるという新AIのシステム「OMOHIKANE(オモイカネ)」を11月から順次展開する。

写真を見る全 6 枚

アニメ 最新記事