鈴木亮平:西郷隆盛と勝海舟の“歴史的会談” 見どころは「長い間」 庭の桜に秘められた思い… 

鈴木亮平さん主演のNHK大河ドラマ「西郷どん」第37回「江戸無血開城」の一場面 (C)NHK
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鈴木亮平さん主演のNHK大河ドラマ「西郷どん」第37回「江戸無血開城」の一場面 (C)NHK

 俳優の鈴木亮平さんが主演を務めるNHKの大河ドラマ「西郷(せご)どん」の第37回「江戸無血開城」が30日放送される(総合・午後8時ほか)。新政府軍の江戸総攻撃の前日の、西郷隆盛(吉之助)と勝海舟(安房守)の歴史的会談が描かれるといい、西郷役の鈴木さんは「西郷さんの人生の中でハイライトとなる大きなシーンということで、並々ならぬ気合を持って臨みました」と明かしている。

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 ◇無血開城を受け入れるまでの「長い間」 舞い散る桜の花びらが「啓示」に?

 勝が提案する無血開城を西郷はどう受け入れるのか。「非常に興味があった」と話す鈴木さんは「台本を開いたら(ト書きで)『長い間』。そのあとに(せりふで)『分かりもした』と書いてあった。この無血開城を受け入れるまでの長い間をどう埋めるのか。監督と(勝役の)遠藤憲一さんとかなり話し合いました」と振り返る。

 また鈴木さんは今回、リハーサル段階で美術スタッフに、会談している薩摩藩邸の庭に「圧倒的な自然の美しさを作ってほしい」とオーダー。

 「長い間で吉之助がふと庭を見たとき『これを自分が焼いてしまうのか』と思わせるような美しい春の世界。そうしたらスタッフさんがいろいろなことをやってくれた。遠藤さんも『桜の花びらが落ちてくるってどうだろう』って言ってくれて。吉之助がその花びらと庭を見たときに圧倒的なこの世界の美しさがあって、何か啓示みたいなものを感じるみたいな」と狙いを説明。

 「どれだけ視聴者に伝わるかは分かりませんが、終わったときに遠藤さんが『おおー、よかったよね』と言ってくださって。僕の中で強烈に印象が残っている。何よりも遠藤さんに褒めていただいたっていうのが自信にもなりましたね」とうれしそうな笑顔を見せていた。

 ◇最初は天璋院、次に勝、最後は慶喜 鈴木亮平の受ける力を100%発揮し…

 第37回では、慶応4(1868)年、新政府軍は江戸総攻撃を3月15日と定める。吉之助(鈴木さん)は、幾島(南野陽子さん)の手引きで秘密裏に再会を果たした天璋院(篤姫、北川景子さん)から、徳川家存続のためなら自分の命も差し出す覚悟であると伝えられる。

 迎えた総攻撃前日、吉之助は満開の桜咲く江戸薩摩藩邸で勝安房守(遠藤さん)と対面する。勝は吉之助に、江戸の民を救うため総攻撃を中止するよう求め、吉之助は大きな決断を迫られる……という内容。

 鈴木さんは「吉之助は3人の人物と一対一で話をする回になっています。最初は天璋院様。次は勝さん。最後は慶喜(松田翔太さん)と。この3人を吉之助がどう“受けて”いくのか。ここから吉之助は攻めるではなく、受ける人間になっていくので。監督さんからも『三者三様の受け方を、鈴木亮平の受ける力を100%発揮してほしい』と言われて、僕の中でもそこを意識して演じたところです」とアピールしていた。

 「西郷どん」は、明治維新150年記念放送の大河ドラマ57作目。薩摩の貧しい下級武士の家に生まれた西郷隆盛(吉之助)の愚直な姿にカリスマ藩主・島津斉彬が目を留める。斉彬の密命を帯び、西郷は江戸へ京都へと奔走。勝海舟、坂本龍馬ら盟友と出会い、革命家へと覚醒し、やがて明治維新を成し遂げていく。

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