映画「億男(おくおとこ)」(大友啓史監督、19日公開)の舞台あいさつが2日、大阪府内で行われ、主演の佐藤健さんと共演の高橋一生さんが登場した。会場には、映画のストーリーにちなみ現金3億円が用意され、2人は「おー本物ですね!」と興奮しつつも無言のまま、真剣に1000万円の塊をジェンガのように積み続け、その重みをかみ締めていた。
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この日、2人の登壇はサプライズで、登場するやいなや会場からは悲鳴にも似た大歓声が起こった。会場には、大阪のおばちゃんユニット「オバチャーン」も駆けつけ、佐藤さんと高橋さんに触れようとするなど大暴れ。オバチャーンの勢いに2人はタジタジの様子だった。
イベントで「3億円あったらどうするか」と聞かれた佐藤さんが「すぐに(高橋)一生さんに相談に行きます!」と答えると、高橋さんは「(佐藤)健くんが相談に来たら、3億円を下ろしてきてもらって、朝まで飲んで、最後は持ち逃げします!」と映画の展開と重なる回答をして会場を沸かせた。ここで、2人の回答に納得がいかないオバチャーンは「3億円で私と一緒に世界一周旅行して~!」とおねだり。あまりの押しの強さに佐藤さんが思わず「3億円あったら……大阪のおばちゃんと一緒に世界一周に行きたいです!」と当初の回答を変更する一幕もあった。
映画は、兄が3000万円の借金を残して失踪し、昼は図書館司書、夜はパン工場で勤務して借金を返済する一男(佐藤さん)が主人公。そんな一男に妻は愛想を尽かし、娘と一緒に家を出てしまう。3億円の宝くじが当たった一男は借金返済と家族の絆の修復を目指すが、宝くじの高額当選者たちが悲惨な人生を送っているという記事を見て、大学時代の親友で、億万長者の九十九(高橋さん)にアドバイスを求めることにする。久しぶりの再会と豪遊で酔いつぶれた一男が翌朝目を覚ますと、3億円と共に九十九は姿を消していた……というストーリー。
佐藤さんと高橋さんのコメントは以下の通り。
見終わったお客様の前で舞台あいさつを行うのは、今回が初めてだったので皆さんの声を聴くことができて、感激しています。僕の演じた一男は、悶々(もんもん)とした日々を送っている役だったので、自分も一男と一緒に悶々と暮らしていました。公開が迫ってきてたくさんの人に届けられるよう、宣伝を引き続き頑張っていきますので、皆さんも一緒に届けていただけますと光栄です。そしてこの作品が少しでも「お金」や「幸せ」に関して考えるきっかけになるとうれしいです。
大阪には少し、お仕事で通ったりもしていたので、久しぶりの戻ってきたという感覚です。九十九という役は、一男と合わせ鏡のような役で、健君同様に悶々とした日々を過ごしました。いまこの会場にいる8割くらいの人が、この映画でお金に関する考えが変わったということでうれしくもあり、心配でもありますが……(笑い)この映画を楽しんでもらえたらいいなと思っています。
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