アニメ質問状:「RELEASE THE SPYCE」 スパイ女子高生がカッコ可愛く戦う スポ根的なところも

アニメ「RELEASE THE SPYCE」のビジュアル(C)SORASAKI.F
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アニメ「RELEASE THE SPYCE」のビジュアル(C)SORASAKI.F

 話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は、マンガ「ゆるゆり」などのなもりさんがキャラクター原案を手がけるテレビアニメ「RELEASE THE SPYCE(リリース ザ スパイス)」です。企画原案、シリーズ構成を担当するゲームクリエーターのタカヒロさんに作品の魅力を語ってもらいました。

ウナギノボリ

 --作品の概要と魅力は?

 「RELEASE THE SPYCE(リリスパ)」は「ゆるゆり」のなもりさんがキャラ原案、私タカヒロが原案とシリーズ構成を務めているオリジナルアニメ。現代の女子高生が、裏の顔はスパイで、人々を守るために悪の組織と戦うというスパイアクションコメディーです。キャラクターの魅力を出しつつ女の子同士の関係性を描いた、なもりさんのデザインが引き立つような作風になっています。

 --アニメにするときに心がけたことは?

 スパイものっていうと政治絡みの重厚なものから、エンターテインメントに振り切ったものまでさまざまあると思うのですが、リリスパは完全に後者となっています。そこで、女子高生がカッコ可愛く戦う雰囲気を重視しました。戦闘服も制服の名残があるスカートですし、スパイの秘密道具も携帯電話が変形する銃やルージュの爆弾など、女子高生が持っていそうなアイテムから着想を得ています。

 そんな娯楽的な作品にしつつ、せっかくのオリジナルなので刺激的なスパイスを一つまみ入れた感じですね。1話でいえば、Cパートにある謎が出てきます。それは誰のことを指しているのか当ててみたりとか、そういった楽しみもできると思います。

 --作品を作る上で大変だったこと、逆にうれしかったことは?

 主人公の所属する組織には師匠と弟子というシステムがありまして、先輩のスパイは弟子を一人とって、その弟子に技術や志を引き継いでいくわけです。キャラクターメーキングをするにあたり、そのキャラの師匠はどういう人物だったかというのはすごく重要になってきて、一人キャラを作るとその師匠を決める必要がある、じゃあその師匠をキャラメークするには、またその師匠を決めなくちゃいけない、みたいな感じでどんどん時代がさかのぼるんです。いつか、(主人公の源)モモの師匠の師匠の師匠の師匠の話とかしてみたいですね。

 うれしいことは、スピンオフとして「電撃G’s magazine」さんでイラストノベルが始まっているのですが、そこでなもりさんの挿絵をいっぱい見られたことです。

 --今後の見どころを教えてください。

 なもりさんのキャラ原案ということで、女の子キャラ同士の絡みはもちろんですが、スパイ組織に入ることを決めた主人公のモモがどう成長していくか、スポ根的なところなども注目していただければ。小ネタとしてスパイ名作モノのお約束もいろいろと交ぜています。そういうノリのよさもお楽しみいただければ。

 --ファンへ一言お願いします。

 まずは気軽にアニメを見ていただければと思います。今年の夏にリリスパを米国やインドネシアで先行上映しまして、うれしいことに海外にいい感じのセールスができました(実はキャラが忍者みたいな格好しているのはそれを狙ってのことでもあります)。アニメ本編はもちろんですが、イラストノベル、コミカライズ、ラジオ、ニコ生、キャラソン、ゲームもろもろ既に始まっているものから、これから始まるものまで少し触れるところから、どっぷりと深いところまで、好きな濃度で味わえるコンテンツになることができましたので、好みの味付けでお楽しみください。

みなとそふと 脚本 タカヒロ

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