織田裕二:踊る大捜査線から20年 「SUITS/スーツ」で見せる“大人”の魅力

連続ドラマ「SUITS/スーツ」に出演している織田裕二さん
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連続ドラマ「SUITS/スーツ」に出演している織田裕二さん

 俳優の織田裕二さんが主演を務めるフジテレビの“月9”ドラマ「SUITS/スーツ」(月曜午後9時)。敏腕ながら傲慢な弁護士・甲斐正午(織田さん)と“完全記憶能力”を持つ鈴木大貴(大輔、中島裕翔さん)の“バディーもの”の側面も持つ同作だが、織田さんで“バディー”と聞くと、1997年に始まった人気ドラマシリーズ「踊る大捜査線」での、いかりや長介さん(もしくは柳葉敏郎さん)との名コンビを思い出すファンも多いのではないだろうか。先輩の背中を追いかける後輩だった「踊る」から約20年。「SUITS/スーツ」では先輩の立場になった織田さんが新たに見せる“大人”の魅力とは……。

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 織田さんは「踊る」で元敏腕営業社員から"脱サラ"して警視庁湾岸署に配属された新米刑事の青島俊作を演じた。青島はベテラン刑事の和久平八郎(いかりやさん)から所轄刑事の心得をたたき込まれ、同署のメンバーに支えられながらさまざまな事件を解決。その後、警察庁のキャリア・室井慎次(柳葉さん)とさまざまな事件を通して信頼関係を築き、次々と起きる事件に立ち向かった。

 米人気ドラマ「SUITS」の第1シーズンが原作の「SUITS/スーツ」では、日本の四大弁護士事務所に数えられる「幸村・上杉法律事務所」に所属する甲斐が、上司から昇格の条件としてアソシエイト(パートナーとなる若手弁護士)を雇うことを告げられ、新人採用の面接会を開く。そこへ、“完全記憶能力”を持つその日暮らしの天才フリーター・鈴木大貴がやってきて、弁護士の資格がない大貴を「鈴木大輔」と名乗らせ、事務所のメンバーに内緒で弁護士として雇う……という展開だ。
 
 「踊る」では新米刑事として"社会のいろは"を教えられ成長していく姿を演じた織田さんが、「SUITS/スーツ」では、血気盛んな後輩を叱咤(しった)激励し、導く姿を披露している。

 2話では、不当解雇された元看護士の訴訟を手助けするも、証人を説得できず落ち込む大貴に、甲斐は「最後まで同情して弁護してやれ」と道を示した。4話では、薬害訴訟を担当しピンチを迎えた甲斐だが、大貴が別の案件で被害者の会を開いていたのを見て「被害者の会の正しい開き方を教えてやる」と手本を見せ、自身の案件も解決した。また、甲斐が大貴に高級スーツを着せるなど、大人のルールやマナーをたたき込む姿も描かれた。織田さんのその姿にSNSでは「とにかく織田裕二がカッコいい!」「何でもお見通し」「大人の余裕」「いい上司」などと絶賛する声が上がっている。

◇「SUITS/スーツ」の人間関係は「踊る」に「似ている」

 織田さんは、「SUITS/スーツ」について「事務所内の人間関係が面白い。ある意味『踊る大捜査線』もそうでした。事務所内での人間関係という意味では、(踊る大捜査線に)似ているなって思っています」と熱く語っていた。そして、「甲斐と大貴の関係性は、『踊る大捜査線』でいう室井慎次と青島俊作のような関係なのか」と聞かれると、「その意識はないです(笑い)。でも、置き換えるとしたらそうなるんじゃないかなって。そこに、わざわざ置き換える必要もないですけどね」とコメントしていた。

 織田さんは、甲斐について「傲慢というより優しさを感じる男」と分析。「(原作では)マイクが時間に遅れたら、ハーヴィーは置いて行ってしまうんですよね。時間に遅れたら置いて行かれるのは当然。(甲斐は)そういうことをちゃんと(大貴に)教えている」と、優しい口調で語った。中島さんは、会見で織田さんのことを「厳しい一面もあるけど、アドバイスもしてくださり、気を使ってくれる」と言い、「一早く、いいバディーを作りたいという織田さんの熱い気持ちが伝わってくる」と語っていた。

 原作ドラマはシーズン8が放送中だが、日本版も新たなバディーものとしてシリーズ化されるのか、期待がかかる。今後も甲斐と大貴のバディーが、見事な連携で視聴者をどんなふうに楽しませてくれるのか注目だ。第5話は5日午後9時から放送される。

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