今日から俺は!!:監督・福田雄一と原作者・西森博之の共通項 Pが語る「バカを慈しむ」美学

連続ドラマ「今日から俺は!!」第7話の一場面=日本テレビ提供
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連続ドラマ「今日から俺は!!」第7話の一場面=日本テレビ提供

 西森博之さんの人気ヤンキーマンガを映画「銀魂」などの福田雄一監督が実写化した連続ドラマ「今日から俺は!!」(日本テレビ系、日曜午後10時半)。ドラマのプロデューサーを務めるのは、福田監督とドラマ「スーパーサラリーマン左江内氏」でもタッグを組んだ高明希さんだ。元々「今日から俺は!!」の原作の大ファンでもあったという高さんは、福田監督の作品と西森さんの作品の間には「人間愛」という共通点があると語る。ドラマも後半にさしかかる中、そんな高さんに今回の実写化と作品の魅力を聞いた。

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 高さんは、福田監督の魅力を「映画『銀魂』で発揮されているようなメタ的な面白さを取り入れる技術はもちろん、ドラマを紡ぐ上でストーリーテラーでもあるし、人をすごく見ていらっしゃる方で人間愛が深い」と語る。そんな福田監督とマッチする作品として「バカを慈しむというか、バカな人ほどいとおしいじゃないかという人間愛が描かれた『今日から俺は!!』の実写ドラマ化を提案した」と明かす。

 連載当時から「今日から俺は!!」を愛読していたという高さん。「当時からヤンキーもののマンガはたくさんあったんですけど、中でも『今日から俺は!!』は異質でした」と話す。「ヤンキーものだけどこんなに笑えて面白くて、ラブコメ要素もあって、平和なお話もある。三橋たちが考えていることが、とがったヤンキーたちの別世界の話ではないから、女性でも取っかかりやすい。それに、友情が描かれていたり、少年マンガのヒーローものとしての骨格もあるので、見ていて爽快感がある」とその魅力を説明。そんなヤンキーマンガであるからこそ、「福田監督とのマッチングが新鮮に映る」と確信を持ったのだという。

 実際、ドラマ制作前に西森さんに会った際には、「福田監督との共通点を改めて感じた」という。「西森先生は、お話も面白いですし、包容力というか、人間愛を感じました。普通は怒るようなこと、耐えられないようなことをされたときに、別のアングルで笑い飛ばせる力がある。福田監督と西森先生に共通するところだなと、お会いしてさらに思いました」と明かす。ちなみに、西森さんからは実写化に際して注文などはなかったそうだが、一つだけ「学ランは黒ですかね?」と聞いたという。高さんは「あえてそこを聞いて笑わせてくれるところも、西森先生のチャーミングさだなと思いました」と笑顔で振り返る。

 ドラマの見どころを「ツッパリは、若い人にとってはファンタジーだと思いますが、その中に友達を大事にするとか、シンプルなメッセージも込められています。少年マンガ誌で連載されていたときの人気の地盤になっていたヒーロー像は絶対にある。もちろんバカなことはたくさんやるし、ふざけ倒しているように見えるけど、それが後半のかっこよさに生きてくる」と高さん。後半もかっこいいツッパリの活躍に注目したい。

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