白石聖:実写「I”s」ヒロインが語る2次元愛 桂正和作品の魅力や「私を痛くさせた男」告白

連続ドラマ「I”s」でメインヒロインの葦月伊織を演じる白石聖さん
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連続ドラマ「I”s」でメインヒロインの葦月伊織を演じる白石聖さん

 「ウイングマン」「電影少女」などで知られる桂正和さんの人気恋愛マンガを実写化した連続ドラマ「I”s(アイズ)」で、メインヒロインの葦月伊織を演じる女優の白石聖さん。元々、マンガ、アニメやゲーム好きで、口を開けば声優の名前がスラスラと出てくるようなオタク女子の一面を持つ。「私自身、実写化というものに対していろいろと思うところもあるのですが」と前置きしつつ、「生身の人間がキャラクターを演じることによって、マンガのコマには描かれてない前後の表情を見せたり、コマで切り取られた一瞬に深みを与えることができたら、って意識で頑張りました」と撮影を振り返る白石さんに、桂正和作品の魅力や2次元への思いを語ってもらった。

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 ◇恋愛の形は変わらないんだなってことを学んだ「I”s」

 「I”s」は、1997~2000年にマンガ誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載された同名人気マンガが原作。高校2年生の瀬戸一貴(岡山天音さん)と、同級生の葦月伊織(白石さん)、一貴の幼なじみの秋葉いつき(柴田杏花さん)、一貴に猛烈にアタックする磯崎泉(萩原みのりさん)、伊織に似た麻生藍子(加藤小夏さん)らの約3年にわたる恋模様を描いている。

 1998年生まれの白石さんにとって、桂正和作品と聞いて思い浮かぶのはアニメ「TIGER & BUNNY」(桂さんは原案とキャラクターデザインを担当)。当然、世代的に「I”s」をリアルタイムで読んでいたわけではない。「『I”s』ってマンガがあることは知ってはいたのですが、私の中で『タイバニ』のイメージがあったから、桂先生の作品って認識はしていなかった。オーディションの前に読み返したとき『桂先生が描いていたんだ』って知って。印象は絵が繊細で女の子がとにかく可愛い。だからこそ、その世界観を壊したくないって思いましたね」と思い返す。

 主人公の一貴に対しては「なんか煮え切らなくて、ちょっとイライラ、もどかしさを感じた」と素直に明かす白石さん。そんな、まどろっこしい恋模様こそが「I”s」の普遍的な魅力になっていることもまた事実で、白石さんも「伊織ちゃんも結局、ずっと一貴のことを変わらず好きで。私もああいう恋愛をしてみたいなって思いましたね。実際にはあそこまですれ違いたくはないですけど(笑い)。でも、そのすれ違いの先で結ばれるからこその絆の深さを感じましたし、年代は違ったとしても、恋愛の形は変わらないんだなってことを学びました」と語る。

 ◇伊織は男性の理想が詰め込まれてる? 「始まってしまったら、やるしかないって」

 今回、白石さんは原作者の桂さんも審査員として参加したオーディションで約700人の中から伊織役に抜てきされた。白石さんは「伊織ちゃんは女性から見ても可愛いし、男性からすると理想が詰め込まれた女の子なんだろうなってことは感じました。私とは全然似てない。本当におこがましい」と恐縮する。

 一方で「伊織ちゃんって、一貴に対して気持ちがずっとあるのにもかかわらず、うまくいかないことも多くて。時に一貴と同じように『逆走』(気持ちとは逆の行動)してしまうところもある。そこは桂先生も言っていたんですけど、『2人は似ているな』って思いましたし、私も好きな人に対して素直に言葉にできなかったりするので、そういうところは共感できますね」といった思いも抱く。

 撮影は「意外と、始まってしまったらやるしかないって精神状態だった」という白石さんだが、すれ違う一貴と伊織の恋模様やその時々の気持ちの揺れをどう表現するのかには腐心した様子。

 「(一貴役の)岡山さんも言っていたんですけど、伊織ちゃんって男性からすると本当は何を考えているのかよく分からない。でも私自身、伊織ちゃんを演じるのに、そこはしっかりと理解していないといけない。さらに言えば、好きにも種類があって。その時々の好きを、数値化するってほどではないですけど、ちゃんと自分の中で整理してっていうのは大変でした」と苦労を明かした。

 ◇「銀魂」沖田総悟に8年間片思いの過去 「うたプリ」美風藍にもご執心

 伊織という桂正和作品を代表する絶対的美少女を演じ終え、次に実写化でチャレンジしてみたいキャラクターも聞いてみたが、白石さんは「いやいやいや、それはちょっと、軽々しく口にはできない話題ですね」とさりげなくスルー。

 そんな白石さんには約8年間にわたって思い続けた2次元キャラがいるといい、それは「銀魂」の沖田総悟。「彼は私が『銀魂』にハマるきっかけになったキャラクター。いつか結婚できるんじゃないかって、2次元に行けるんじゃないかって、私を“痛くさせた男”。罪深いで男すね(笑い)」と告白する。

 現在は「うたの☆プリンスさまっ♪(うたプリ)」に登場する美風藍にご執心。「藍君はロボット、人外なんですけど。声を蒼井翔太さんがやっていて。初めてその声を聞いた時は衝撃的で、なんか沼にハマってしまった。藍君は恋愛って感情を消化できなくて、オーバーヒートを起こして、記憶を全部飛ばしてしまったりするんですけど、そういうところも、もう切なくて……好きなんです」と熱弁をふるっていた。

 ドラマはBSスカパー!、スカパー!オンデマンドで毎週金曜午後9時ほかで放送、配信される。

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