TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さん。バイヤー歴10年以上の経験からソフトの特徴に合わせた商品展開を得意としている松尾さんが、年間ランキング(2018年1月1日~12月19日)を基に、18年のゲーム市場を振り返った。
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2018年のTSUTAYAの年間ランキングでトップを飾ったのは「モンスターハンター:ワールド」(PS4、カプコン)でした。元々第1作は据え置きハードのPS2で発売されたタイトルだったわけですが、ついに全世界で1000万本を突破。高性能の据え置きハード向けの新作となりましたが、シリーズが携帯機に移行する過程で、スマホゲームなどの影響もあって徐々に減少してきたユーザーの一定層が復帰したり、新規ユーザーの興味を引いたとみています。ようやく第1作当初のコンセプトや構想が成就したといえるのかもしれませんね。PS系では久々のモンハン新作ということもあってハードの購入もけん引。PS4が一時欠品するほどの盛り上がりとなりました。
また、近年を振り返ってみると、13年の「モンスターハンター4」(以下3DS)以降、「モンスターハンター4G」「モンスターハンタークロス」「モンスターハンターダブルクロス」と、モンハンの新作が発売されなかった16年以外のTSUTAYAのランキングは必ずモンハンが1位になっています。そう考えると、ここ5年のコンシューマーゲームの歴史は、モンハンの歴史でもあったといえます。
年間2位の「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」(NS、任天堂)は、20代男女の支持を集めて好スタートを切れたタイトル。スイッチのタイトルでは歴代最高の売れ行きを記録していますし、ローンチタイトルを除くと最もハードをけん引しています。シリーズとしても過去最高の売り上げで、お年玉商戦が終わった後も定番タイトルの一角を担ってくれるでしょう。
年間3位はZ指定タイトルの「コール オブ デューティ ブラックオプス4」(PS4、SIE)で、シリーズ過去最高の売れ行きを記録しました。前述の「モンスターハンター:ワールド」でPS4を購入したユーザーをうまく取り込めたところが大ヒットの一因でしょう。さらにいえば、シリーズの中でも近未来が舞台で人気の「ブラックオプス」の新作だったことも売り上げに奏功したとみています。
さて、18年を振り返ってみると、年間トップの「モンスターハンター:ワールド」を筆頭に、20代男女の支持を集めたタイトルが上位に来た印象があります。誕生日など特別なタイミングだけしか購買が見込めないファミリー、キッズ層向けのタイトルは初動が弱く、ハードを問わずこれまで以上に20代男女の支持がヒットに欠かせなくなったと考えています。
ただし、20代男女に売れるまでの過程自体は、タイトルごとに大きく異なってきました。年間5位の「星のカービィ スターアライズ」(3DS、任天堂)は一見ファミリー向けに見えますが、実は骨太のアクションゲームという評価も強く、20代男女の支持も集めているのです。一方、「モンスターハンター:ワールド」を筆頭にオンライン要素があるタイトルは、既存ユーザーに誘われて購入するというパターンで、20代男女の支持を集めました。
19年を見てみると、まずは1月25日の超話題作「キングダムハーツ3」(PS4、スクウェア・エニックス)や「バイオハザード RE:2」(同、カプコン)の発売で大いに盛り上がりそう。さらに東京五輪を翌年に控えたタイミングということから、定番の五輪関係、スポーツ関係のタイトルもヒットしそうです。また、「どうぶつの森」のスイッチ向け新作なども予定されており、注目を集めるとみています。
◇ゲームソフトTSUTAYA年間ランキング(2018年1月1日~12月19日)
1位 モンスターハンター:ワールド(PS4)
2位 大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL(NS)
3位 コール オブ デューティ ブラックオプス4(PS4)
4位 スプラトゥーン2(NS)
5位 星のカービィ スターアライズ(NS)
6位 マリオカート デラックス(NS)
7位 ポケットモンスター Let’s Go!ピカチュウ
8位 スーパー マリオパーティ(NS)
9位 ポケットモンスター Let’s Go!イーブイ
10位 Marvel’s Spider-Man(PS4)
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